2018年11月22日

『風銘係あやかし奇譚』

SOW 先生が贈る新作は、明治維新の折に西南戦争で新政府軍に敗れた薩摩の元サムライが
助けてくれた少女と共に文化振興事業を手伝う顛末を描く、文明開化あやかし奇譚です。
(イラスト:鈴ノ 先生)

http://micromagazine.net/books/10538/


武士の終焉、後世に言わしめる時代に士族として成人した“乃木虎徹”。彼が単騎で挑む
熊本城でその意味を痛感のも後の祭り。時は明治、東京で投獄された彼を牢から出そうと
という少女“卯月”が現れる。彼女は「文化振興を手伝ってほしい」と言うのだが──。

文明国を目指す日本で、時代の流れに潰されそうな独自文化。特に風雅な銘品を守るため
作られた部署「風銘係」で変わりゆく国に、そして“卯月”に“虎徹”振り回される姿は
微笑ましく映ります。そこへ異形の影が忍び寄ってくることで事は緊張感を帯びてきます。

「風銘」という言葉に込められた二重、三重の想い。「前がたり」の様子をいやが上にも
想起させる終章の顛末。選択を迫られた“虎徹”が見せた覚悟など、時代背景を踏まえて
浪漫を感じさせる展開が印象深かったです。和モノな作品に触れてみたい方にお薦めかと。

posted by 秋野ソラ at 00:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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