2018年10月09日

『覇剣の皇姫アルティーナXIV』

むらさきゆきや 先生が贈る覇道戦記ファンタジー。第14巻はヒスパーニア帝国の征服を
進めていく“アルティーナ”たちが神の子と称される軍師を相手に軍略で競り合います。
(イラスト:himesuz 先生)

https://ebten.jp/p/9784047353107


生まれつき声の出せない“マリアム”。初子からの言葉もむなしく負け戦を強いられる
ヒスパーニアの将軍“フレジィ”と共に不遇な描写が反撃の狼煙へと繋がっていく布石と
なっているとは。軍神と謳われた祖父が憑依しているのではないか、というのも思わしげ。

小銃や大砲を駆使した新時代の戦い方を見せる“レジス”から窺える安心感に伴い周囲も
戦時中とはいえどこか穏やかな雰囲気を醸し出す。これもまた、これまで魅せてきた彼の
好調な進軍に影を落とす、まさに嵐の前の静けさのような伏線だったのかと思うと複雑で。

迎えた帝都カンタナル攻防戦。長期化を見せる両軍の均衡を打ち破る“レジス”の秘策に
沸き立つ様子を尻目に、負けじと一計を案じる“マリアム”のやり口が何ともえげつない。
油断に付け込まれた“レジス”はすでに手遅れなのか。次巻が待ち遠しくて仕方ないです。

posted by 秋野ソラ at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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