細音啓 先生が贈る王道ファンタジー。第3巻は運悪く皇庁に連行された“イスカ”を収監
する監獄都市を巡り帝国勢力の、“ミスミス”の、そして“アリス”の思惑が錯綜します。
(イラスト:猫鍋蒼 先生)
【 http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321707001014 】
打倒帝国から打倒“イスカ”へと気持ちが移ろいつつある“アリス”を心配する“燐”の
案じた一計が、巡り巡って“イスカ”との絆を「好敵手」として深めていく。魅せる展開
には惚れ惚れします。敵同士なのに一番の理解者、という関係が紡ぐ物語は本当に秀逸で。
他方、“イスカ”救出のため“璃洒”の秘策を携えて“ミスミス”たちが監獄都市へ潜入
する中で垣間見える隊長の繊細な機微が印象深い。その裏で、長年投獄されている超越者
“サリンジャー”の解放に向けて密かに動く“璃洒”の所作も、要所要所で見逃せません。
超越者と称される所以を目の当たりにする“燐”の絶望的な状況を止めることは出来るか。
緊迫の瞬間を経て、当人たちの知らない間に話が動いていく思わしげな雰囲気もさること
ながらちょっとした油断から「彼女」の心を揺らす引きも注目で引き続き目が離せません。
2018年01月01日
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