酒井田寛太郎 先生が贈る日常系ミステリー。第2巻は“真冬”をジャーナリズム研究会の
一員に加えた“啓介”が過去に解決したはずの騒動への悔恨と隠れた真実に向き合います。
(イラスト:白身魚 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094517033 】
“良太郎”の所属する軽音部内で発生したある揉め事を経て入った女性ボーカル“由香子”。
彼女につきまとうストーカーへの対策に乗り出した“啓介”。“真冬”が読書会で選んだ
一冊の本に対する解釈が思わぬ鍵となる「耳なし芳一の夜」からジャナ研ぶりを魅せます。
続く「手紙」では“ユリ”の姉が持つ手紙に込められた意味を知る手助けをする“啓介”。
彼女は不倫を示すのでは、と疑うが解釈は人それぞれ。そこから自分に足りないところは
誰かに頼ることを意識する彼の精神的な成長が見受けられます。真相も中々に興味深い。
そして幕間も挟んで“啓介”が昔、断罪したある事件が実は過ちだったと突きつけられる
「キマイラの短い夢」。“真冬”と共に許されざる過去と向き合う“啓介”の潔さに加え
思わぬ真相と真犯人に迫る彼の分析能力に脱帽させられます。エピローグに救われました。
2017年10月31日
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