2017年08月07日

『平浦ファミリズム』

遍柳一 先生の「第11回小学館ライトノベル大賞・ガガガ大賞」受賞作。個性的な家族以外
との関わりを煩わしく思う少年が、ある事件を境に忌避できなくなるその苦悩を描きます。
(イラスト:さかもと侑 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094516890


「大丈夫だよ、一慶」早くに他界した母親の思いを汲んで高校卒業は目標とするもの留年
すら危ぶまれるほど社交性のない“一慶”。ある日、小学生女子を気まぐれにいじめから
助けることで思わぬ誤解を生み、退学処分を言い渡された彼はあっさり受け入れるが──。

父も姉も妹も、人との関わり方に悩みながら生きている。すでに自立できるほど優秀な
“一慶”も、ある過去を経て他人との関わりを捨てた身。“天野”先生のお節介や級友
“千条”のやっかみなどを鬱陶しいと思う彼の描写が自然で言動にも説得力があります。

“一慶”と関わる様々な人物の視点も交えながら、家族以外の他人との関わりについて
考え抜いて、それでも捨てきれないものと見極める彼の心情の変化。その過程もあるが
ゆえに強く印象に残る作品。自分はどういう立場で人と接しているか考えさせられます。

posted by 秋野ソラ at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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