2016年12月29日

『我が驍勇にふるえよ天地3 〜アレクシス帝国興隆記〜』

あわむら赤光 先生が贈るファンタジー戦記。第3巻はディンクウッドを新たな拠点として
に構える“レオナート”たちを穏やかな冬の季節と思いがけない野心が忍び寄ってきます。
(イラスト:卵の黄身 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797389685.html


いきなり広い土地を手に入れたがゆえに顕在化する優秀な人手の不足具合。興味深い2人の
裁定や“レオナート”自身が選定する場面が彼の軍らしさを感じさせてくれます。その思想
を支える“ロザリア”の偉大さに敬服したくなるほど。着実に力をつけている様が窺えます。

訪れる冬に苦労して攻めてくる輩もいないだろうから備えを万全に、という“シェーラ”の
思惑を覆す、ある人物の焚きつけから始まる新たな戦いがこの世界における兵法を描き出し、
将とは何たるかを示してくれる。そこに群像が絡んでドラマが生まれる。魅せてくれます。

それでも苦戦を強いられる局面は迎えます。その中で注目を集めるのが“レオナート”に
縁の深い“エイナム”。彼がその生き様を潔さを貫き通したがゆえにあの結末は物悲しくも
映えるものがあります。心で献杯しつつ、新たな敵の前触れと戦いの予感に目が離せません。

posted by 秋野ソラ at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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