2016年11月25日

『真夜中の本屋戦争』

「HJ文庫」など作品を上梓してきた 藤春都 先生が「ホワイトブックス」より贈る新作は
美人書店員がいる本屋でバイトする大学生が直面する、本同士の平台争奪戦を描きます。
(イラスト:フカヒレ 先生)

http://blog.hakkoushuppan.co.jp/article/177341051.html


“渉”のバイト先「エキナカ書店」で時折見かける小さな黒い影。それは本に込められた
想いが具現化したゴーストの姿。戦国武将やビジネスリーダー、歌人、名探偵などなど、
自分が書かれた本を平台に置いてもらうべく、夜な夜な勝負を繰り広げるのだった──。

本好きが高じて書店員となった“紫野”にほのかな想いを抱く“渉”。面接を経て彼の
ことを同士と誤解した彼女が少しずつ打ち解けていく様子が何とも愛らしい。そんな彼も
平台争奪戦を仕切るくらい場慣れしていくのだから図太いというか順応性が高いというか。

好きな本のために何かしたい、という想いが人を、自分自身をも変えていく挿話の数々が
心に温かいものを与えてくれます。“渉”が熱く語るあの場面はまさに見どころ。そして
“紫野”が抱える問題に対して示した想いの強さと挿絵のインパクトには心奪われました。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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