2016年09月15日

『いつかの空、君との魔法』

藤宮カズキ 先生の「第21回[春]スニーカー大賞・優秀賞」受賞作。精霊の存在度合いで
左右される魔術文明の世界を常に覆う雲を払う、ある魔法使いの少年少女を描くお話です。
(イラスト:フライ 先生)

http://sneakerbunko.jp/bookdetails/?pcd=321604000317


有翼鯨や箒乗りが空を飛び交う都市アリステル。その力の源となる精霊たちはダスト層雲
に覆われた都市には降りられず雲を払う儀式を行い呼び込む必要がある。その役割を担う
ヘクセの一人“カリム”は幼馴染の“揺月”が示す態度の変化に悩みを抱えていて──。

ある出来事がきっかけで容姿だけでなく生活に支障が出る体質になった“揺月”。彼女の
ことを少なからず想っていて気遣う“カリム”に対し、機嫌の悪い態度を示す“揺月”。
かと思えばあんな行動に至る彼女のちぐはぐさが二人の関係の不安定さを感じさせます。

精霊不足を補う「ミラー・ツリー」完成と共に訪れる異常事態が“カリム”と“揺月”の
関係を解き明かし、解きほぐしていき、そして奇跡の現象を生み出す後半の展開が圧巻。
ぜひ一緒に精霊の漂う夜空に勝る風景を堪能していただきたいと思う素敵なお話でした。

posted by 秋野ソラ at 00:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル
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