「HJ文庫」に満を持しての登場となる SOW 先生が贈る新作は、かつての戦争で「白銀の狼」
と呼ばれた英雄が営むパン屋にウェイトレス志望の美少女が訪れる所から始まる物語です。
(イラスト/ザザ 先生)
【 http://www.hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/596.html 】
まず言うと凄く読みやすい。そして面白い。ヒロインである“スヴェン”の抱えている事情
が事情なだけに、彼女の立ち居振る舞いに惹きこまれるのは“ルート”でなくとも必定。
ただ一途なだけではなく、爆発力のある彼女の機微が物語に華と滾る熱さをもたらします。
また、戦争で傷つけた人々に対する贖罪とも言える形でパン屋になることを選んだ“ルート”
の純真さにも注目していただきたい。顔は強面なんですけど。おいしいパンを作って多くの
人に食べてもらい、幸せになってほしいという気持ち。そのひたむきさに惚れ惚れします。
笑いあり、涙あり。日常あり、非日常あり。バトルも魅せてくれますし、300ページもない
中でここまで読み応えのある作品はそうそうないかと。シリーズ化しても良いのではないか
と思う読了感ですが「HJ文庫」編集部の判断や如何に? ということで一つ、よしなに。
2015年04月06日
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