田尾典丈 先生が贈るMMORPGストーリー。第5巻は〈八咫烏〉の一員でもある“シオン”が
“イチノ”に強要する「レベル99化」の目的を紐解くことで事件の全容が見えてきます。
(イラスト:籠目 先生)
【 http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321410000001 】
“バルトロ”たちが運営も巻き込んでソウルアウト不可なんて強攻策に打って出たのも、
現実世界の問題を解決する一策「デジタル移民」を正当化するため。そしてそれに期待を
せざるを得ない者がいる、という側面を合わせて描くあたりはなるほどと感心しました。
“エリゼ”が“バルトロ”に付け入る隙を与えたその理由もネット上ではよくある事例に
則っていますし、素直に受け入れられる展開でありました。“カレン”の正体もようやく
明らかになりました。これまたシステム上の面白い穴を突いてきたものだと思いました。
〈メモリーフラグメント〉が色々な場面で鍵を握ったのも印象的でした。“イチノ”が
“バルトロ”と最後までやりあえたのもそのおかげですし。最後も丸く収まって万々歳。
VRMMOモノの中でもイイ話が読めたと感じております。無事の完結をお祝い申し上げます。
2015年03月08日
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