伏見つかさ 先生が贈る、恥じらう双子の妹ラブコメ。第3巻は15歳の姿に戻る薬を手に
“千秋”の好みを一気に掴んだ“夕子”が恋人候補に名乗りを挙げて波乱必至の展開です。
(イラスト:かんざきひろ 先生)
【 https://www.kadokawa.co.jp/product/322404000459/ 】
“楓”の「呪い」と同様に、“夕子”にも制約条件がある。例の「ラブセンサー」も駆使
して“千秋”にアタックする姉の優位性を削ぐことでヒロインレースのバランス調整にも
繋がり、コメディとして楽しめる展開だとまず感じます。“楓”には難儀でしょうけれど。
“夕子”が恋愛勝負の重要な要素として用意した、例の2つの薬をどう使わせるかを試す
表裏を問わず仕掛けていく手札の多さも注目すべき点で。“メイ”の強烈なアプローチも
気にせず、勝ちを確信する姉の姿勢に“千秋”が耐えられるのかを見守りたくなるワケで。
江の島旅行にて“千秋”を巡る恋愛勝負があんな形でひとまず幕を下ろすことになるとは
「彼女」の心境をまだまだ読み切れていないと痛感させられます。“夕子”の恋愛実験が
どんな波乱を呼ぶのか、区切りの良さに満足することなく続いて魅せてもらいたい所です。