2024年11月12日

『継母の連れ子が元カノだった12 男なんて一人しかいない』

紙城境介 先生が贈る同棲ラブコメ。第12巻は“小暮”が“暁月”と共に下着姿で一夜を
明かしたにも関わらず記憶がない、という謎の解明に“水斗”と“結女”が手を貸します。
(イラスト:たかやKi 先生)

https://www.kadokawa.co.jp/product/322402001860/


不埒なことをした記憶はない。でも状況証拠を挙げれば暇がない。不安だらけの“小暮”
と意味ありげな“暁月”の間に8月のある夜にナニがあったのか、安楽椅子探偵っぽく
“水斗”が様々な情報を引き出しては時々“結女”とイチャつくその温度差が半端ない。

“小暮”の頭をさらに悩ます、一般的には幸運なはずの恋愛イベント発生で心身ともに
疲弊していく彼の姿が痛々しくて、見ていて実につらい。“水斗”に指摘された記憶の
相違を探る余裕もなく破滅寸前の“小暮”に手を差し伸べるのが誰かは言うまでもなく。

口絵にあった「彼女」が示す覚悟も、それを受けて“小暮”がとった行動も、すべては
両親に呆れられるあの結末に辿り着くための布石だったというワケでもう安堵しかない。
「幕間」の独白も思い返せばなるほど感が強い。そしてラストからどう続くか注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル