裕時悠示 先生が贈る甘酸っぱい学園ラブコメ。第2巻は“あまり”に気を配る“福助”、
彼の誤解を解きたい彼女と、2人の様子に心がざわつく“結愛”、各々の機微を描きます。
(イラスト:たん旦 先生)
【 https://www.kadokawa.co.jp/product/322404000592/ 】
“あまり”が“福助”と名前で呼び合う練習をするこそばゆい冒頭から、彼との距離感を
どうにか縮めようと頑張る姿、それでも彼や“勇星”以外の人たちに心を開くのは難しい
と悩む様子を見ると中々うまく事は進まないもどかしさと応援したい気持ちが交錯します。
“福助”が“あまり”のためにと様々な手を打つ行為が、彼に目を付けるバスケ部の構図
と非常に近しいという気付き。そこで軌道修正できるのも彼の強みですし、彼女に魅力を
感じていることを見せつけられて「もう付き合っちゃいなよ」と心から叫びたくなります。
“結愛”が心に影を落とす要因となっていく“福助”と“あまり”。2人が互いを気遣い、
思い合う様子を見て、翻って自分はどうだったかと自問自答する姿は見ていて実につらい。
“勇星”の自然体すぎる格好良さに救いを覚えつつ、恋愛模様の行方を見守りたい所です。