2024年10月31日

『双星の天剣使い6』

七野りく 先生が贈る、転生英雄と美少女たちの華流戦乱ソードファンタジー。第6巻は
攫われた“白玲”を救出するため“アダイ”のもとへ“隻影”が迫る最終決戦を描きます。
(イラスト:cura 先生)

https://www.kadokawa.co.jp/product/322402001875/


【玄】で“アダイ・ダダ”が“白玲”に告げた“隻影”を求める強い想い。かの家臣すら
困惑するの執念に“白玲”が圧倒されてしまうのも「らしさ」が出てしまうのが玉にキズ。
誘いに乗って単身乗り込もうとする彼を是が非でも止める“瑠璃”の仕草がもうかわいい。

【栄】の滅亡へ向けて皇帝“柳浦”が醜態を晒す姿、着々と罠に嵌められていく者たちの
姿を見るのが実にしのびない。けれど「窮鼠猫を噛む」が如く最後まで諦めない人の姿や、
その気持ちに応えるかのように不退転の決意で最終決戦に臨む“美雨”の姿に救われます。

【西冬】が要所要所で暗躍し続ける緊迫した雰囲気の中、遂に邂逅した“アダイ・ダダ”
に“隻影”が今を生きる者として姿勢を崩さなかったのが印象深い。正直、もう少し先を
見てみたかった所ではありますが完結、お疲れさまでした。次回作にも期待しておきます。

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小説アプリ「テラーノベル」無断転載レポート(2024/10/31)










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2024年10月30日

『ロクでなし魔術講師と追想日誌11』

羊太郎 先生が贈る超破天荒新世代学園アクションファンタジー。短編集第11巻はドラゴン
マガジンに掲載された4つの短編に、書き下ろし「最後の卒業試験」を収録した1冊です。
(イラスト:三嶋くろね 先生)

https://www.kadokawa.co.jp/product/322405001396/


「大惨事チョコレート大戦」は執念のために突き進み、そして果てる男共の末路が面白い。
「世界最強の魔獣」では“マリア”をはじめに後れを取る女性陣のやられっぷりが新鮮で。
「魔導探偵ロザリー」の件はどうして逆転できてしまうのかと毎度毎度の驚きと苦笑いが。

「偽装夫婦のシンフォニー」は内偵のために“セラ”と“グレン”が新婚夫婦を偽装する
状況を“バーナード”たちが「利用」しようと躍起になる様子が楽しい。そのコミカルな
展開の中にもしっとりとした重さを加えて「夢」を見せていく演出の匙加減がやはり絶妙。

「最後の卒業試験」は新たな道に一歩踏み出そうとする“システィーナ”たちを留年必至
に追い込む、“グレン”が出した無理難題の謎に興味津々。「ロクでなし」と言われても
生徒を想う気持ちに嘘はない彼の真意を見て短編集もここまで来たかと痛感させられます。

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小説アプリ「テラーノベル」無断転載レポート(2024/10/30)

















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2024年10月29日

『キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦16』

細音啓 先生が贈る大人気王道ファンタジー。第16巻は星霊を蝕む災厄、その力を求める
“イリーティア”を前にして帝国と皇庁が遂に呉越同舟の道を選び星の中核を目指します。
(イラスト:猫鍋蒼 先生)

https://www.kadokawa.co.jp/product/322301000994/


“ユンメルンゲン”が打ち明けた、星の中核を目指すにあたって起こり得る一つの可能性。
“燐”のように備えるのが普通、と思いきや二手に分かれたことすら利用して競争を挑む
“アリス”と“イスカ”の豪胆ぶりが凄い。“ジン”が隊員の心を後押しする仕草も注目。

“ミラベア”に“ミゼルヒビィ”が啖呵を切る姿も驚かされます。“アリス”が一目置く
のもさることながら“キッシング”とあわせてやられたい放題な印象を見せたのは面白い。
星の中核へと進む道が一筋縄ではいかない緊張感を、程よく解きほぐしていたと思います。

“イリーティア”の浮世離れした、“アリス”たちの苦労など知る意味もないかのように
見据える未来には何が映っているのか。“ユンメルンゲン”すら驚く事態の急変には何が
潜んでいるのか。空恐ろしいものを感じつつ“イスカ”たちの善戦を期待したいものです。

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