榛名丼 先生が贈る青春ラブストーリー。第4巻は“ナオ”が“ナオ”として生きるのか、
それとも“素直”のもとへ戻るのか、レプリカとオリジナルの関係を突き詰めていきます。
(イラスト:raemz 先生)
【 https://bookwalker.jp/defa7f6cb2-4e52-4c41-a8e7-4ace77c2a199/ 】
オリジナルが居るからこそ生まれるレプリカ、という事実を日常生活から実感する一方で
ずっとこんな日が続けばいいと願ってしまう“ナオ”の二律背反する「選択」への気持ち。
彼女の「正解」を察してしまう“アキ”もまた1つの道を選ぶ、その覚悟が胸に響きます。
オリジナルからの役目を終えたレプリカが辿り着く先にあるもの。消えてなくなるものと
思っていた“ナオ”が体感する様々な出来事、思いがけない出会い、そして掴んでしまう
「蜘蛛の糸」が如き一縷の望み。別人格の“ナオ”として生きる第一歩の重さが窺えます。
“ナオ”がいない間に経験した、彼女とは共有したくない“素直”だけの大切な日常生活。
オリジナルとレプリカ、という頸木から解き放たれた2人の決別は卒業に準えるかの様で。
章題の立て方、表紙の仕掛けと印象深い演出にも目を見張りつつ第5巻の展望に注目です。