2024年07月31日

『負けヒロインが多すぎる!SSS』

TVアニメが放映中の、雨森たきび 先生が贈る負け確ラブコメ。特典SS、フェアSS、さらに
のんほいコラボSSなど40以上もの小編を収録し、キャラクター設定資料も付いた一冊です。
(イラスト:いみぎむる 先生)

https://www.shogakukan.co.jp/books/09453201
https://makeine-anime.com/


まずはSSを纏めて読める機会を与えてくれた「ガガガ文庫」編集部に御礼を申し上げます。
特に、馴染みのない書店に訪れたような雰囲気とそこで繰り広げられる独特のやり取りが
味わえる書店特典SSが魅力で、入手困難なものばかりを読むことができて嬉しい限りです。

“八奈見”の食いしん坊っぷりと図々しさ、“焼塩”の無自覚な羞恥心のなさ、“小鞠”
の絶妙な挙動不審ぶり、“志喜屋”の“天愛星”に迫る執着の強さ、“佳樹”の兄に示す
絶対的な愛、“月之木”の仕上げは御覧じろな策士ぶり、と各々の色が出ていて実に良い。

のんほいパークコラボSSは連作短編形式、ということで園の魅力を伝えつつ負けヒロイン
たちとのやり取りも楽しめる構成が面白い。謎解きを巡る顛末で「あの人」が手を加える
一連の流れには驚かされます。またこういった機会が訪れることを期待したいところです。

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小説アプリ「テラーノベル」無断転載レポート(2024/07/31)










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2024年07月30日

『負けヒロインが多すぎる!7』

TVアニメが放映中の、雨森たきび 先生が贈る負け確ラブコメ。第7巻は“小坂”先生に
紹介された新入部員候補の後輩少女が起こす騒動に“温水”たちが巻き込まれていきます。
(イラスト:いみぎむる 先生)

https://www.shogakukan.co.jp/books/09453197
https://makeine-anime.com/


紹介したいけど停学中だからと直接会いに行けば“田中”先生との密会現場に遭遇したり
これまた拗れた負けヒロインっぷりを見せる“白玉”。彼女が代償行為と言わんばかりに
“温水”を頼りにするあざとい仕草の数々に文芸部員がざわつくのも致し方ないというか。

“白玉”の胸の内に燻ぶる強い想い、それに紐づく「ワルイコト」をしたい、という衝動。
独りにさせるのはまずいと“温水”が彼女の心に踏み込んだが故に発動するあの大作戦は
意外に感じました。“田中”先生とのやりとりで彼の心に火がつくあたりも割と予想外で。

諦めの悪い“白玉”を説得する“温水”のやり口もさることながら、その因果を予測済な
“佳樹”の先見の明が興味深い。“権藤”が言うような関係になれるのか、“八奈見”の
ダイエット大作戦こそ喫緊に必要ではないかと想いを巡らせつつ、次巻を待ちたい所です。

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小説アプリ「テラーノベル」無断転載レポート(2024/07/30)










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2024年07月29日

『君を「ナツキ」と呼ぶまでの物語』

「ネームレス・レコード」の 涼暮皐 先生が贈る新作は「ナツキ」という名を持つ5人の
少女と出会う少年が、過去にトラウマを負ったその名前を呼べるまでを描くラブコメです。
(イラスト:ふわり 先生)

https://bookwalker.jp/de7f1f4e87-2dbf-4810-a4b8-3a3a9ef0ae9d/


「友達は選びなさい」と幼い頃に告げられた言葉に反発した中学時代の“景行”が被った
裏切りと悲劇。進学する高校では一転して友達を選び、打算的に3年間を過ごすと決めた
彼が遭遇するのは5人の「ナツキ」、幼少の折に失敗した話に関わる少女と同じ名の──。

中高一貫校に外部受験した“景行”がどうやって新しい高校に馴染むのか。そのヒントを
与える“樹宮”が彼にどんな想いを抱いているか、「ナツキ」たちをどう判断しているか
読み切れない不安感を抱きつつ彼が他の「ナツキ」たちと関係を築いていく所が興味深い。

友達がいない“不知火”の事情に“景行”が首を突っ込む形で「ナツキ」たちが持つ問題
を匂わせる構成や、口絵にいないもう一人を満を持したタイミングで投入する絶妙な演出、
これまでの実績を踏まえ 涼暮 先生だからこそ紡げるラブコメの境地、続きにも注目です。

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