2024年02月01日

『弱キャラ友崎くんLv.11』

屋久ユウキ 先生が贈る人生のバイブル的青春小説。第11巻は“日南”が求める「正しさ」
とは何なのか。彼女に救われた一人である“友崎”が、今度は彼女を救うために動きます。
(イラスト:フライ 先生)

https://www.shogakukan.co.jp/books/09453114


取り付く島もない。頑なに皆との接触を拒む“日南”の様子がまさにこれで。その影響は
様々な方面に、あの物語を書いた“菊池”にも出ていて、見ているのがつらくなるほどで。
“日南”の妹、“遥”とのやり取りが作り出す雰囲気に何度救われたか知れないくらいで。

“日南”という人物を物語に落とし込もうとした“菊池”だからこそ発せられたあの言葉。
それを聞いた“遥”が涙を流した意味を“日南”の一人語りが明かすことになる一部始終。
驚愕、そして衝撃。第1巻の頃とはガラリと変わる“日南”の人生観には言葉を失うほど。

奥の手すら封じられて茫然自失となる“友崎”の姿は見ていて痛々しくなる、その一方で
“レナ”にすら食って掛かった彼の恋人たる“菊池”の折れない想いは希望の光にも似て
まばゆい限り。諦めたらゲーム終了となるこの難局、彼の底力を見せてもらいたい所です。

posted by 秋野ソラ at 00:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル