健速 先生が贈る人気シリーズ。通算44冊目は家族も同然な“ヴァンダリオン”の仇討ち
を目論む“ラルグウィン”に“孝太郎”たちがどう臨むか、決戦の一部始終を描きます。
(イラスト:ポコ 先生)
【 https://firecross.jp/hjbunko/product/1638 】
“孝太郎”たちの攻撃に対して反撃の一手を講じる“ラルグウィン”。“グレバナス”と
“灰色の騎士”が彼をある目的に利用することを何としてでも食い止めたい“ファスタ”。
命懸けとなる彼女の選択が両者の命運を分け、彼女自身にも覚悟を決めさせる展開が見所。
「青騎士」としての立場に未だ葛藤のある“孝太郎”の心情を、同性ならではの距離感で
ケアしていく“賢治”の株が急上昇。対して、その絆に思わず嫉妬してしまう“静香”も
いれば、達観できている“早苗”もいたり、六畳間の面々の捉え方もいろいろで興味深い。
“ラルグウィン”と“孝太郎”たちの計略、裏の読み合いで二転三転する展開が実に熱く、
“孝太郎”と“灰色の騎士”との対決も次なる段階へ進んだと感じられる引きも印象的で。
「ころな陸戦規定第三十六条」に抵触した“ゆりか”の平穏を祈りつつ、次巻を待ちます。
2023年03月10日
2023年03月09日
『灰原くんの強くて青春ニューゲーム 4』
雨宮和希 先生が贈る、強くてニューゲームな学園ラブコメ。第4巻は“芹香”とバンド
を組むことになった“夏希”が想い、想われる複雑な気持ちを詩に乗せて歌い上げます。
(イラスト:吟 先生)
【 https://firecross.jp/hjbunko/product/1633 】
「ずっと友達でいたい」。モテる男の悩みを“芹香”に見透かされた“夏希”が自己嫌悪
に陥る傍ら、“詩”や“陽花里”も友だちとして恋敵として心揺らす機微の描写が青春に
満ちあふれていて眩しい。“美織”と“怜太”の感情の動きも色々なものが去来して見所。
「かっこいいところを見せたい」。“芹香”からの誘いを一度は断ろうとした“夏希”が
変わらない自分を見つけ、喝を入れるかのようにバンドへ、曲へ、そして詩に心血を注ぐ
姿が格好良いの何の。“鳴”や“岩野”先輩も思い思いの目的に突き進む様子がまた熱い。
「この曲を、俺が好きな女の子に捧げます」。文化祭限定のステージで、最高のライブを
見せつけられた“詩”や“陽花里”。灰色から虹色の青春を謳歌することになる“夏希”。
未曽有のセカイへ足を踏み入れる少年少女たちの辿る未来に注目しつつ、次巻を待ちます。
を組むことになった“夏希”が想い、想われる複雑な気持ちを詩に乗せて歌い上げます。
(イラスト:吟 先生)
【 https://firecross.jp/hjbunko/product/1633 】
「ずっと友達でいたい」。モテる男の悩みを“芹香”に見透かされた“夏希”が自己嫌悪
に陥る傍ら、“詩”や“陽花里”も友だちとして恋敵として心揺らす機微の描写が青春に
満ちあふれていて眩しい。“美織”と“怜太”の感情の動きも色々なものが去来して見所。
「かっこいいところを見せたい」。“芹香”からの誘いを一度は断ろうとした“夏希”が
変わらない自分を見つけ、喝を入れるかのようにバンドへ、曲へ、そして詩に心血を注ぐ
姿が格好良いの何の。“鳴”や“岩野”先輩も思い思いの目的に突き進む様子がまた熱い。
「この曲を、俺が好きな女の子に捧げます」。文化祭限定のステージで、最高のライブを
見せつけられた“詩”や“陽花里”。灰色から虹色の青春を謳歌することになる“夏希”。
未曽有のセカイへ足を踏み入れる少年少女たちの辿る未来に注目しつつ、次巻を待ちます。
2023年03月08日
『ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編9』
衣笠彰梧 先生が贈る新たな学園黙示録。2年生編・第9巻は2学期最後の特別試験を前に
“一之瀬”がAクラスを目指す存在たり得るかを、“綾小路”が冷静に見極めていきます。
(イラスト:トモセシュンサク 先生)
【 https://mfbunkoj.jp/product/youzitsu/322210001338.html 】
“南雲”の独白から“学”や“綾小路”に対して抱いていた感情、行動理念が窺えるのが
まず興味深い。“南雲”の立場を継ぐことになる“鈴音”が、生徒会に空いた穴を埋める
人材をあの2人に求めたことが今後どう作用するか楽しみ。代償は大きかったようですが。
“鬼龍院”に罪を被せた首謀者として追及される“南雲”が見せる余裕綽々ぶり。それを
崩すために白羽の矢が立った“綾小路”が明らかにしていく“南雲”と3年生全体の事情。
思いがけない結末とその幕引き、そしてあの独白から“南雲”の諦念にも得心がいきます。
“龍園”の威勢すら霞む、特別試験の結果を経て踏ん切りのついた“一之瀬”の勇ましさ。
“坂柳”も再評価を辞さない“一之瀬”の深く静かな宣戦に“軽井沢”は耐えきれるのか。
すれ違いすら物は試しと受け入れる“綾小路”の目論見と共に、続きを見極めたい所です。
“一之瀬”がAクラスを目指す存在たり得るかを、“綾小路”が冷静に見極めていきます。
(イラスト:トモセシュンサク 先生)
【 https://mfbunkoj.jp/product/youzitsu/322210001338.html 】
“南雲”の独白から“学”や“綾小路”に対して抱いていた感情、行動理念が窺えるのが
まず興味深い。“南雲”の立場を継ぐことになる“鈴音”が、生徒会に空いた穴を埋める
人材をあの2人に求めたことが今後どう作用するか楽しみ。代償は大きかったようですが。
“鬼龍院”に罪を被せた首謀者として追及される“南雲”が見せる余裕綽々ぶり。それを
崩すために白羽の矢が立った“綾小路”が明らかにしていく“南雲”と3年生全体の事情。
思いがけない結末とその幕引き、そしてあの独白から“南雲”の諦念にも得心がいきます。
“龍園”の威勢すら霞む、特別試験の結果を経て踏ん切りのついた“一之瀬”の勇ましさ。
“坂柳”も再評価を辞さない“一之瀬”の深く静かな宣戦に“軽井沢”は耐えきれるのか。
すれ違いすら物は試しと受け入れる“綾小路”の目論見と共に、続きを見極めたい所です。
2023年03月07日
『クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。7』
YouTube漫画として展開されている同シリーズを、脚本を務める 天乃聖樹 先生が小説化。
第7巻は“才人”と両親の不仲な関係を目にした“朱音”が、彼の心に一歩踏み込みます。
(イラスト:成海七海 先生 キャラクター原案・漫画:もすこんぶ 先生)
【 https://mfbunkoj.jp/product/daikirai_kekkon/322210001331.html 】
【 https://www.youtube.com/playlist?list=PLDZGuoo5oaHI21s79cvNeqyVXvY8ZZuA6 】
【 https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_KS13202228010000_68/ 】
分かり合えているようで、まだすれ違っている。「実験」と称してラッキースケベな目に
遭う“才人”のやり取り、“朱音”の反応から窺えるワケですが、2人の些細な変化も
見逃さないのが“糸青”。今巻でいろいろと思わせぶりな言動を見せるのがポイントで。
家族の、というか自分のアルバムは持ってないと嘯く“才人”に去来するはずの感情を
推し量りながらより一層、彼への理解度を高めようとする“朱音”が何ともいじらしい。
彼の両親とはアレでしょうが、“天竜”とは上手くやっていけそうな雰囲気なのが救い。
顛末を見た“糸青”が遂に明かした本音。本能を理性が越えられないのは幸か、不幸か。
“朱音”に抱きしめられたときに自然と流れた涙の意味。それを掴みかけたと思われる
“才人”は彼女との関係をどう見つめ直すのか。次巻以降でしっかり見届けたい所です。
第7巻は“才人”と両親の不仲な関係を目にした“朱音”が、彼の心に一歩踏み込みます。
(イラスト:成海七海 先生 キャラクター原案・漫画:もすこんぶ 先生)
【 https://mfbunkoj.jp/product/daikirai_kekkon/322210001331.html 】
【 https://www.youtube.com/playlist?list=PLDZGuoo5oaHI21s79cvNeqyVXvY8ZZuA6 】
【 https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_KS13202228010000_68/ 】
分かり合えているようで、まだすれ違っている。「実験」と称してラッキースケベな目に
遭う“才人”のやり取り、“朱音”の反応から窺えるワケですが、2人の些細な変化も
見逃さないのが“糸青”。今巻でいろいろと思わせぶりな言動を見せるのがポイントで。
家族の、というか自分のアルバムは持ってないと嘯く“才人”に去来するはずの感情を
推し量りながらより一層、彼への理解度を高めようとする“朱音”が何ともいじらしい。
彼の両親とはアレでしょうが、“天竜”とは上手くやっていけそうな雰囲気なのが救い。
顛末を見た“糸青”が遂に明かした本音。本能を理性が越えられないのは幸か、不幸か。
“朱音”に抱きしめられたときに自然と流れた涙の意味。それを掴みかけたと思われる
“才人”は彼女との関係をどう見つめ直すのか。次巻以降でしっかり見届けたい所です。
2023年03月06日
『薬屋のひとりごと13』
満を持してのアニメ化決定の報に早くも期待を集める、日向夏 先生の大人気ミステリー。
第13巻は1年ぶりに都へ戻ってきた“猫猫”が“壬氏”の想いにどう応えるかを描きます。
(イラスト:しのとうこ 先生)
【 https://herobunko.com/books/hero14/13994/ 】
【 https://kusuriyanohitorigoto.jp/ 】
戻ってきて早速、変死体の検死を依頼される“猫猫”も相変わらずで。その関係者である
“羅半”の女性関係が意味深長。彼に対する彼女や“燕燕”の評価は低水準なままだけに。
“姚”はさておくとしても“三番”の想いが今後にどう響いてくるか気になるところです。
西都の蝗害対策における立役者と言える“羅半兄”。彼が一人取り残されているのがまず
面白いのと彼目線で振り返る西都の顛末がまた興味深い内容。戻ってきたら戻ってきたで
羅の家の都合にいつの間にか巻き込まれる、というか振り回されるあたりが愛されキャラ。
“雀”の立ち位置、“猫猫”に対する“阿多”の評価から彼女が決めた覚悟の意味合いが
ひしひしと伝わってきます。その一方で、“水蓮”も察する“壬氏”の気持ちと狼狽具合。
彼女の覚悟に見合う男になれるのか。彼の覚悟を次巻以降、見極めていきたいと思います。
第13巻は1年ぶりに都へ戻ってきた“猫猫”が“壬氏”の想いにどう応えるかを描きます。
(イラスト:しのとうこ 先生)
【 https://herobunko.com/books/hero14/13994/ 】
【 https://kusuriyanohitorigoto.jp/ 】
戻ってきて早速、変死体の検死を依頼される“猫猫”も相変わらずで。その関係者である
“羅半”の女性関係が意味深長。彼に対する彼女や“燕燕”の評価は低水準なままだけに。
“姚”はさておくとしても“三番”の想いが今後にどう響いてくるか気になるところです。
西都の蝗害対策における立役者と言える“羅半兄”。彼が一人取り残されているのがまず
面白いのと彼目線で振り返る西都の顛末がまた興味深い内容。戻ってきたら戻ってきたで
羅の家の都合にいつの間にか巻き込まれる、というか振り回されるあたりが愛されキャラ。
“雀”の立ち位置、“猫猫”に対する“阿多”の評価から彼女が決めた覚悟の意味合いが
ひしひしと伝わってきます。その一方で、“水蓮”も察する“壬氏”の気持ちと狼狽具合。
彼女の覚悟に見合う男になれるのか。彼の覚悟を次巻以降、見極めていきたいと思います。