2023年02月28日

『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。結2』

渡航 先生が贈る大人気ラブコメの、もう一つの物語。第2巻は年末年始を経ての新学期、
“隼人”が“雪乃”や“結衣”と付き合っている噂が出回り“八幡”が対応に苦慮します。
(イラスト:ぽんかんG 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094530612


人の噂も七十五日。下手に手を出せば余計に拗れる。当事者たる“隼人”たちの言い分は
もっともでありながら“三浦”は気になって仕方がない。白羽の矢が立つ“八幡”からの
協力依頼にもすげない態度を取る“隼人”が彼に指摘するあれこれがまた的確で容赦ない。

マラソン大会とその打ち上げに向けて準備を整える“いろは”が相変わらずあざとい、と
思っていたらその専売特許が如き仕草を“結衣”が度々、“八幡”に見せてくるのが中々
油断ならない。例の噂と絡めながら彼女に対する思いを独白する彼の機微が印象深い所で。

マラソン大会の打ち上げ会場に選んだ折本のバイト先。物語を演出する上でもモクテルの
扱い方が絶妙です。様々な「意趣返し」を経て結果を振り返る面々の胸に残るものは何か。
ノマドワーカー“玉縄”の相談とは何か。様々な余韻を残す続きを楽しみにしておきます。

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「テラーノベル」仕様変更概要(2023/02/28)





















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2023年02月27日

『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)5』

シリーズ累計30万部を超す、みかみてれん 先生が贈るノンストップ・ガールズラブコメ。
第5巻は三人交際をスタートさせた“れな子”が様々な人の思惑に巻き込まれていきます。
(イラスト:竹嶋えく 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-631480-0


“れな子”が用意した「恋人事業計画書」なる珍妙な資料。“真唯”と“紫陽花”の恋に
真摯でありたい、けどいつ見限られるか不安で、という彼女の心情を象徴していて面白い。
彼女の頑張りを認め、見守る恋人たちの素直で、正直な機微も丁寧に描かれていて嬉しい。

“真唯”たち仲良し5人組に対抗心むき出しで勝負を吹っ掛けてくる“卑弥呼”たち5人。
クラス対抗「球技大会」での対決を余儀なくされる中で、“れな子”の迷いと覚悟を示す
話の流れが印象的。挫けそうな彼女を絶妙な距離で支える“香穂”の存在も見逃せません。

“紫陽花”には「ご褒美」、“真唯”には「おさわりタイム制導入」で互いの心の距離を
縮めていく“れな子”。空も飛べるような幸せを実感する彼女に意外な所から掛けられる
疑義がどんな騒動を巻き起こすか。“紗月”の目的にも注目しつつ、次巻にも期待大です。

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2023年02月24日

『サイレント・ウィッチ V 沈黙の魔女の隠しごと』

依空まつり 先生が贈るファンタジー作品。シリーズ6冊目は“モニカ”が「沈黙の魔女」
として公式に“フェリクス”を護衛する中で巻き込まれていく陰謀の一部始終を描きます。
(イラスト:藤実なんな 先生)

https://kadokawabooks.jp/product/silentwitch/322204000190.html
https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_EB03202357010000_68/
https://ncode.syosetu.com/n8356ga/


お近づきになれると心弾む“フェリクス”に対し、正体がバレないかと不安な“モニカ”。
攻めつ守りつ、2人の駆け引きが見ていて楽しいです。あたふたする彼女の劣勢ぶりとか。
その裏で“エリアーヌ”の想いが何度も空回りする場面はまさに滑稽と言うにふさわしい。

“バルトロメウス”も「沈黙の魔女」を狙う者の1人、ではありますが今回の騒動を経て
意外な立ち回りをすることになるのが興味深い。“レイ”や“グレン”の頑張りもあって
治まった騒動、読み終えて想起されるプロローグで描かれた場面の意味も得心がいきます。

抱える秘密が増えた“フェリクス”に落ちる影は広く、深くなるばかりで。冬精霊の氷鐘
への願いごとを変えるほど、七賢人の立場を追われてでも達成したい目的ができたことは
“モニカ”にとって吉事なのか凶事なのか。続く物語の中で見極めていきたいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2023年02月23日

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア13』

『ダンまちW 深章 厄災篇』放送中の 大森藤ノ 先生が贈る「ダンまち」スピンオフ作品。
第13巻は喪失を経た“レフィーヤ”が己を見失わないよう主神“ロキ”が一計を案じます。
(イラスト:はいむらきよたか 先生)

https://ga.sbcr.jp/product/9784815609825/


後悔しないよう生き急ぐと決めた“レフィーヤ”に水を差す、学区へのリクルーター選出。
「教える側」に転じる不安感を抱きながら、彼女が担うエリート集団「第七小隊」の一員
“ルーク”から伝わる焦燥感に、過去と自分の姿を重ねて思いを馳せる様子がまず印象的。

ダンジョンアタックの実習を通じて“ルーク”たちに冒険者としての心構えを伝えていく
“レフィーヤ”が直面する迷宮での非常事態。魔法剣士になる覚悟を決めた彼女が過去の
自分との決別を図るかの如く背水の陣を敷く危なっかしさに思わずヒヤヒヤさせられます。

悔恨の先に自分は何になりたいのか。“レフィーヤ”を「レフィーヤ」として繋ぎ止める
決め手が学区にあると見定めた“ロキ”の目論見通りに話が着地して思わず安堵しました。
“ベート”や“アイズ”の意外な一面が見られたのも面白くて、続きが楽しみと言えます。

posted by 秋野ソラ at 00:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル