2022年12月20日

『あした、裸足でこい。2』

岬鷺宮 先生が贈る青春×タイムリープストーリー。第2巻は今と昔の“千華”との関係
に困惑しつつ、彼女と親友“萌寧”との間に発生するわだかまりを“巡”が深掘りします。
(イラスト:Hiten 先生)

https://dengekibunko.jp/product/hadashidekoi/322203000070.html


“千華”もまた「最悪の結末」を避けるため何度も試行錯誤を重ねてきていることに加え
“巡”とは別々に「目的」を果たすべく動く、と宣告される驚き続きの導入部。今までと
違う「何か」を試そうとしている彼女に巻き込まれる彼への期待が高まるというものです。

“千華”の突飛な行動、その影響を強く受けることになる“萌寧”が抱く彼女への依存心。
夢に向かって動き始めている周囲を見て、焦りにも似た思いで始まった“千華”の夢探し。
“萌寧”の心の深い部分に触れ、その軸が思いがけない形に落ち着く一連の流れが面白い。

“千華”が「nito」として決定的に間違う瞬間に“萌寧”が関係すると気付いた“巡”の
懸命な「お願い」を受け入れた“千華”の振舞いが、挿絵の演出も含めて印象に残ります。
また一歩、違う未来へ進むであろう流れに更に一手打つ彼の布石がどう効くか、注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル