2022年12月05日

『死亡遊戯で飯を食う。』

鵜飼有志 先生の「第18回MF文庫Jライトノベル新人賞・優秀賞」受賞作。賞金と死が隣り
合わせのデスゲームへ身を投じ続けることに心地よさを覚える少女の生き様を描きます。
(イラスト:ねこめたる 先生)

https://mfbunkoj.jp/product/shibouyugi/322207001275.html


知らない部屋の、知らないベッドで起床した“幽鬼”。気づけば着衣も知らないメイド服。
でも慌てることなく大部屋へ移動した彼女が目にしたのは同じメイド服を着た5人の少女。
“幽鬼”が落ち着いているのは、今から始まる「ゲーム」が初めてではないからだが──。

場面数をカウントする構成。似た言い回しの反復。淡々とデスゲームに興じる“幽鬼”が
持つ熱量の低さ。確実に、容赦なく死者が出る展開。防腐処理という要素の巧妙な使い方。
文章の区切り方も含めて割切りがしっかりしていて、一気に物語に惹き込ませてくれます。

「ゴーストハウス」と「キャンドルウッズ」にかけて馴れ合い、駆け引き、そして容赦の
ない選択を迫り、迫られる中で“幽鬼”が自分をどう評価して、自己表現に繋げていくか。
その過程が印象的で、思い描く自分にどう近づけていくのかが気になる、注目の作品です。

posted by 秋野ソラ at 00:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル