白金透 先生が贈る異世界ノワール。第3巻は魔物が大量発生した大迷宮に取り残された
“アルウィン”を闇から救うため、彼女のヒモとして“マシュー”が最善を尽くします。
(イラスト:マシマサキ 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/himekishisamanohimo/322205000051.html 】
【 https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_CW01203322010000_68/ 】
人に頼れるところは頼る。“マシュー”の潔さと「仮初めの太陽」に頼り切るわけには
いかない心情が窺える中、彼の正体を訝しむ者たちが出てくる所からも緊張が漂う前半。
頼みの“ニコラス”でも救えない展開に、皆が抱く諦念を見せない“マシュー”が凄い。
変わり果てた“アルウィン”のために“マシュー”ができることとして選んだ、彼女の
思い出である故郷の「キャメロンの大樹」。望みを託すにしては薄く、無謀すぎる一手。
彼に同行する“ラルフ”の往生際の悪さが、彼女との距離感の違いを一々際立たせます。
“アルウィン”が晒した醜態を補うかのような“マシュー”と“デズ”の共闘が熱くて、
結果として彼女が“マシュー”に対して愛念を持つように感じられるのが実に印象深い。
太陽神、そして伝道師が彼らの運命にどこまで関わっているのか続きが気になる所です。