依空まつり 先生が贈るファンタジー作品。第4巻の学園祭を終えたセレンディア学園で
起こる数々の事件に“モニカ”が巻き込まれる様を描くシリーズ初のスピンオフ作品です。
(イラスト:藤実なんな 先生)
【 https://kadokawabooks.jp/product/silentwitch/322204000191.html 】
【 https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_EB03202357010000_68/ 】
【 https://ncode.syosetu.com/n8356ga/ 】
“ルイス”と“ロザリー”の仲睦まじい関係に振り回される“モニカ”と“レイ”の顛末。
ここで描かれる「呪術書や魔導書の違い」といった逸話や、その呪術書に“レイ”が手を
加える微笑ましいやり取りなどが後々で効いてくる連作短編として魅せる構成がまず秀逸。
“フェリクス”のとある「お願い」に“モニカ”が「不良仲間」として応じるエピソード、
そこへ推理小説に嵌まる“ネロ”と“リン”の迷推理が重なって至る結末に一番の癒しが。
この小編も今巻を締めくくる大切な名推理につながっていくのがまた思い入れの深い所で。
他にも“バイロン”が決闘にこだわる理由が色々と空回りしすぎてニヨニヨさせられたり、
学園内で流行する「おまじない」に対して“イザベル”が示した裁断ぶりが天晴れすぎて
圧倒されたり、と印象に残る場面も多く総じて成功を収めたスピンオフと感じた次第です。