2022年09月23日

『となりの悪の大幹部!』

「昔勇者で今は骨」「グリモアレファレンス」の 佐伯庸介 先生が贈る新作は、怪人らを
やっつける戦隊の一員である青年が隣室に引っ越してきた住人との意外な交流を描きます。
(イラスト:Genyaky 先生)

https://dengekibunko.jp/product/322112000007.html


“草間ミドリ”は悪の秘密組織と戦う5人の戦隊組織「バンショクジャー」の一員であり
高校の非常勤講師も務めるアラサー独身である。ある日、戦闘を終えて帰宅すると隣室に
入居する子連れで褐色銀髪の美人と遭遇するが初対面なのに見た覚えがある気がして──。

戦隊の中では支援役に回る“ミドリ”の不遇さを払拭するかのような“アシェラー”との
濃密なキス。そこに至るまでの、遡れば秘密組織と対峙する経緯を語る“タラタット”が
明かす真相、相互不理解の背景がいろいろと筋道の通っている内容で、納得感のある展開。

新たな敵との戦いでも“ミドリ”の立場が重要になってくる場面では爽快感を覚えますし、
何より Genyaky 先生の挿絵による演出も相まった艶っぽい描写が絶妙。“アシェラー”が
度々覗かせる可愛らしい一面もぜひ堪能あれ。面白くて、色々と考えさせられる一作です。

posted by 秋野ソラ at 04:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル