2022年09月19日

『七つの魔剣が支配するX』

TVアニメ化に向けて準備が進んでいる、宇野朴人 先生の大人気学園ダークファンタジー。
第10巻は終盤を迎える決闘リーグの中、“デメトリオ”攻略に“オリバー”が集中します。
(イラスト:ミユキルリア 先生)

https://dengekibunko.jp/product/7-maken/322203002161.html


“オリバー”を求める“ナナオ”の気持ちに応えようとする彼がその一線を越えられない
理由として打ち明けるつらい記憶の残滓。癒えない傷があると知り、受け止めて触れ合う
2人の様子を微笑ましく見守るだけでは終わらせないのが今巻、いや本作最大の見せ場で。

仇敵“デメトリオ”との舌戦、そして剣戟の果てに隙を突かれた“オリバー”が覗かれて
しまう両親との幸せな日常、彼が性交を忌避する契機となったシャーウッドの血に纏わる
宿願、そして魔剣を成らせて今に至るまでの経緯。あまりの落差にただ驚愕するしかなく。

決闘リーグも終わりにかけて印象的な対戦が見られましたし、終えて行われた統括選挙の
投票結果を受けて壇上で語られた演説も魔法学校ならではの内容で魅せてもらいました。
戦いの果てに尊い犠牲も背負って“オリバー”はどこへ向かうのか、続きを見守ります。

posted by 秋野ソラ at 00:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル