2022年09月06日

『想いの重なる楽園の戦場。そしてふたりは、武器をとった』

「転生王女と天才令嬢の魔法革命」の 鴉ぴえろ 先生が贈る新作は、荒廃した世界の中で
竜に守られる千年都市の巫子を目指す少女たちが繰り広げる百合バトルファンタジーです。
(イラスト:みきさい 先生)

https://fantasiabunko.jp/product/202208futaribuki/322204000983.html


巫子を目指す努力家“レーネ”、都市の外へ思いを馳せる天才肌“セスカ”、都政を担う
長の娘“ルルナ”、過去に巫子を輩出してきた名家の娘“ジョゼット”。守護竜から力を
預かる巫子になる理由はそれぞれに、4人の少女が次代の巫子を選ぶ戦いの場に臨む──。

展開がとにかく驚くほど早い。“セスカ”に負け続けの“レーネ”は勝てるのか、という
創意工夫にあふれた戦いぶりを描きつつ、女の子同志の睦まじいやりとりや、その関係を
思いがけない形で崩れていく展開、と先生の「好き」が満載の展開に安心感すら覚えます。

巫子になることが大事なのではなく、なってからが軸となるこの物語。千年都市の秘密を
どう受け止め行動していくか。“レーネ”の切なる想いが報われてくれることを願いつつ、
いま一番難しい状況下におかれた“セスカ”に注目しながら、続きに目を向けたい所です。

posted by 秋野ソラ at 00:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル