伊達康 先生が贈る痛快討ち入りファンタジー。第2巻はレディア廃国を阻止するために
諸王国へ口添えを頼みに回る“クラノス”たちが、新たなトラブルと強敵に遭遇します。
(イラスト:紅緒 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094611618 】
いざ諸国漫遊、ということでプロダンサーの“モトフィフ”“アズカ”も加わって一段と
お色気ムードが高まる“キッチュ”周辺。下ネタを散りばめつつ、しっかり強いところも
魅せてくる演出が面白い。“マータ”が意外にも、というかちゃんと強い部分も驚きです。
嘆願活動の最中に「江戸会議」、即ち“ソーエン”を筆頭とする仇討ち急進派が退役した
“キーラ”のもとへ乗り込もうとする無謀をどう抑えるか。“クラノス”が案じた一計の
鍵を握る“アン”と“キッチュ”をそう易々と現地へと向かわせない話運びがまた熱くて。
いわゆる予言書のような存在の「忠臣吉」に“キッチュ”が依存しない、というか時には
忘れかけているのが本作の話を進めるにあたっても大切な所なのであろう、と思いながら
想定外な結末を見せた「江戸会議」の後で“クラノス”たちはどう動くのか気になります。