川上稔 先生が贈る、とある惑星の天地創造物語。3話上巻は“住良木”たちが住む立川の
高台側で発生する謎の大雨、妙な洪水を引き起こした創世神を探る学園ミステリー編です。
(イラスト:さとやす 先生(TENKY))
【 https://dengekibunko.jp/product/kamigami/322111000140.html 】
“先輩”のレベルアップ契機にも関わっていく“木戸”が“住良木”の母たる立場を元に
冷静沈着ながらもブッ飛んだ言動を見せていくのが面白いのなんの。挙句、神列会議でも
大鉈を振るう立場に食い込むなど、創世神の間でもある意味やりたい放題なのがまた良い。
その神列会議で行われる犯人探しの中で語られる創世神たちの権能に新たな発見もあれば
1990年代に限らない昔話、蘊蓄の数々には世代としても直撃する内容で感慨深くもあって。
今回“デメテル”からも雑な扱いをされる“ゲッサン”がいよいよ不憫になってきました。
知識神たる“桑尻”の知見にも助けられて、「無罪」と「無罪該当」の神が絞られていく
と思ったらあの引き具合。学園都市が山梨となるのが先か、“江下”が山梨にされるのか、
そもそも本件は罪に問えるものなのか、解決につながると信じつつ下巻の刊行を待ちます。