竹岡葉月 先生が贈る新作は、動物病院で偶然出会った犬を飼う女子高生と猫を飼う青年の
もどかしい恋模様を、動物たちの目線や認識も交えながら描いていく年の差&犬猫物語です。
(イラスト:榊空也 先生)
【 https://lbunko.kadokawa.co.jp/product/322110000733.html 】
動物病院の待合室。ミニチュアダックスフントの“フンフン”は飼い主の“藍”が偶然に
出会った青年とのやり取り、物憂げな様子が気がかりで。彼が飼っている気位の高い白猫
“キャロル”に相談しても減らず口を叩かれる一方で。はてさて、どうしたものかと──。
“フンフン”や“キャロル”が思っていることは飼い主たちにはもちろん伝わってません。
“藍”が“心晴”のことを少しずつ知りながらも想いはやはり伝えられなくて。彼女との
距離感を気遣いながらも、“汰久”の登場に気が気でない彼の内心はもどかしくもあって。
発生した事象を“藍”や“心晴”の視点だけでなく動物たちの目線からも描くことにより
二人が知る由もない話の重要な要素にも踏み込んで描写できる、というのが実に面白くて。
彼が語る蘊蓄や騙り話の数々、それに振り回される彼女の様子も注目してほしい作品です。