二月公 先生が贈る青春声優エンタメ。第7巻は“夕陽”と“やすみ”が頑張り続ける姿を
見守る“めくる”の想いに触れつつ、彼女が考える声優としての在り方、矜持を描きます。
(イラスト:さばみぞれ 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/sayyouradio/322202000055.html 】
声優ファンでありながら声優になった“めくる”だからこその葛藤や想いが伝わってきて
読み進める内にどんどん彼女の魅力に惹かれていく内容。『じゅーどるラジオ』の顛末が
その最たるもので「声優を活かす声優」を目指した彼女だからこそ見せられる感情が熱い。
オーディションに対して本気になれない。“めくる”の更なる躍進を切望する“成瀬”も
指摘せざるを得ない、彼女も自認する弱み。声優業を続けられなかった人たちのためにも
変わらなければいけない、と考え抜いた末の彼女の決断は見る側にも重く、そして切なく。
気合の入れ直し方を間違えた“めくる”に対して、親友の“花火”が活を入れ直す方法が
今巻の副題やイラストから窺えるのも面白い。ベテラン声優と相対しても臆することなく
臨める“めくる”に「らしさ」を残しているのもまた良い。彼女に対する株が急上昇です。