有象利路 先生が贈る危険球ギャグラノベが「Born Digital」、電子特別編として初登場。
担当編集の思惑も、ページ数の制約も外れて、“サヨナ”たちが自由気ままに振舞います。
(イラスト:かれい 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/322109000431.html 】
ギャグというのは受け手の感性に寄る部分も多く、評価が分かれることもしばしばですが
世知辛い昨今、こうして肩ひじ張らずに読める本作の存在は有難いものと感じている所で。
1巻と2巻の間にあった話がやたら多いあたりにも政治的な背景が感じられてつい苦笑い。
それにしても一段とヒロインらしくない“サヨナ”の立場が面白い。“カグヤ”のほうが
余程それらしいのがまた興味深くて。パロディのネタも下ネタも攻めて、責めての連発で、
編集部としても幾度となく確認に追われたことでしょう。その甲斐ある内容だと思います。
「電撃文庫」編集部を離れた 土屋 さんへの恨み言というか愛があふれる仕掛けが満載で。
あとがきも含めて読み終えた際に、改めてチームとして作品が作り上げられていることが
窺えて一読者としても感慨深いです。有象 先生、担当編集諸氏も含め、お疲れさまです。