川岸欧魚 先生が贈る痛快スプラッターファンタジー。第4巻は“メッソル”の〈縁砕き〉
に〈屍喰らい〉で対抗する“シェイ”を“テア”が極限まで支援し、決着の時を迎えます。
(イラスト:so品 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094530674 】
“シェイ”、というより〈屍喰らい〉に終始こだわる“メッソル”が目をつける“テア”。
魔法鍛冶師としての成長著しい彼が、彼女とはまた違った方向性で人並外れていく様子が
どこかあぶなかっしいくて。その彼を気遣う“ホフマン”の辿る結末が不憫でなりません。
“エレミア”が示す持ち前の明るさにも助けられ、決戦を前にした小休止で“シェイ”と
“テア”が見せた何気ないやり取りから未来を予感させる絆が感じられたのは印象深くて。
それ故に“メッソル”との戦いの凄まじさから、勝ち筋が読めない緊迫感に圧倒されます。
戦いだけでなく、様々なエゴが渦巻く中、徹頭徹尾“シェイ”のパートナーで在り続けた
“テア”が共に、命を懸けて掴み取った結末がもたらしたものは、あのレリーフが如実に
物語ってくれていると信じます。2人の未来に幸あれ、ということで完結を祝う次第です。