雨森たきび 先生が贈る負け確ラブコメ。第3巻は学園祭を迎えるにつれて先輩たちとの
別れが迫ってしまうを考えずにはいられない“小鞠”の心に“温水”が触れていきます。
(イラスト:いみぎむる 先生)
【 https://www.shogakukan.co.jp/books/09453064 】
“玉木”と“月之木”そして“小鞠”の3人で過ごした日々をどれだけ大切にしていたか。
それは次期部長として学園祭の準備を任された彼女の根を詰める姿からも見て取れる話で。
けれど頑張りすぎたが故に、彼女が思い描いた形で本番に至れなかったのは実に切なくて。
“小鞠”が部長としての初仕事、人前で話すのが苦手ゆえに悩ましい部長会での自己紹介。
練習に付き合う“温水”が、“玉木”たちから託された想いも踏まえてどう振る舞うのか。
彼女の怒りが、ただ単に彼の「やらかし」に対してだけではないのがまたもどかしい所で。
“小鞠”にとって文芸部という場がいかに大切か、を知る“温水”だからこそ掛けられる
言葉の数々に救われます。告白したことを後悔したくない、と“月之木”たちも驚かせる
ほどに成長した彼女の笑顔、その意味を彼が理解できるかは神のみぞ知る、ということで。