香月美夜 先生が贈る大人気ビブリア・ファンタジー。 第五部・8巻は“ローゼマイン”
による“フェルディナンド”救出作戦、本物のディッターで勝利を掴む顛末を描きます。
(イラスト:椎名優 先生)
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“フェルディナンド”からの遺言めいた言葉に怒りを覚え、電光石火の勢いで、間一髪の
局面に“ローゼマイン”が間に合うまで、読んでいて気持ちが昂るのを抑えきれない展開。
復活早々にふてぶてしい彼を見た彼女が、喜怒哀楽の感情を巡らせるのがもう感慨深くて。
魔王が如く指揮を執る“フェルディナンド”も勇ましいものですが、やはり本質は研究者。
計画を台無しにした“ローゼマイン”を唆して「遊び場」を拵えようとする強かさは見事。
再会した“レティーツィア”に“ローゼマイン”が下した判断にも彼女の真情が窺えます。
それにしても“ゲオルギーネ”がしぶとい。事に至るまでの生い立ち、家の事情があるに
せよ、しでかしたことに対する同情の余地はなく。彼女が仕掛ける「最後の戦い」に対し
“ローゼマイン”と“フェルディナンド”がどう手を打つか。続きを待つしかありません。