2022年04月04日

『六畳間の侵略者!? 40』

健速 先生が贈る人気シリーズ。通算42冊目はフォルトーゼ本国へ向かう旅支度にいそしむ
“孝太郎”たち六畳間の面々や“賢治”や“琴理”たちのドタバタぶりを描く中編集です。
(イラスト:ポコ 先生)

https://firecross.jp/hjbunko/product/1474


“孝太郎”が埴輪たちの熱量に突き動かされて始まるラジコン勝負。そこに“クラン”が
参戦して準備に勤しむ姿から、互いに意外な一面を感じてつい面映ゆい様子を見せるのが
微笑ましい。場外の駆け引きも含めた彼らの勝負の行方も見ていて面白いものがあります。

“真希”と“クリムゾン”の再会では気まずさを残しながら、変わりゆく互いの姿を口に
するやり取りが興味深くて。“ナナ”と“佳苗”の再会では年月を重ねて変わったものと
それでも変わらないものを、思いがけない新旧勝負の中で見い出す顛末が印象に残ります。

出発を前に“賢治”と“琴理”が超冷戦状態に陥る、という状況を横目に六畳間の面々が
それぞれの絆を確かめ合い、その先を見据える想いに感慨深さを覚えつつ遠く離れた地で
“エルファリア”がどんな幸せな罰を愛する“孝太郎”に用意するのか、楽しみな所です。

posted by 秋野ソラ at 01:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル