森日向 先生が贈るロードノベル。第2巻は“泊人”と共に旅をすると決めた“アリア”が
訪れた土地での新たな出会いの数々を通して、自分のやりたいことを突き詰めていきます。
(イラスト:にもし 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/huyuusekaino/322109000017.html 】
“アリア”が飛空船の訓練と免許取得のため訪れたタルタ島。“泊人”と旧知の仲である
“バッカス”から指摘された彼女の「困っている人を助けたい」という願いのあいまいさ。
彼の弟子“コルト”の心の内に触れながら、その具体化を求められていくのが今巻の本筋。
神樹に教え導かれる島、ラカン島にまつわる秘密を知ったことで早速「人を助ける」とは
何なのかを問われる“アリア”。彼女がファンとして憧れる作家“ニーナ”のスランプを
脱するための手段に葛藤し、その結末から道しるべを得る様子には考えさせられるものが。
音楽の島、カンタス島で“アリア”らしい「歌うことでたくさんの人が救えるのでは」と
いう可能性を追求した結果、“泊人”の旅の目的と彼女の望みが重なっていく場面がもう
こそばゆいの何の。共に「始まりの島」へ辿り着けるか、引き続き見届けたいところです。