緋月薙 先生が贈る自覚なしバカップルの恋仲進展物語。第3巻は“悠也”と“美月”の
誕生日にあわせた家族旅行を恋人以上の関係につなげる契機にしようと2人が模索します。
(イラスト:ひげ猫 先生)
【 https://firecross.jp/hjbunko/product/1456 】
理性がヤバいと言い出す“悠也”。彼の様子から一線を超えるのもアリかと思う“美月”。
“伊槻”や“透花”の経験談が悩める2人から求められる、というか狙われるあたりは
コミカルでありつつも、年長者の覚悟がしっかりと見受けられる演出にもなっています。
その中で触れられる“大河”と“雪菜”の特殊な恋愛模様、というか依存性の強い関係が
いかにして形成されたか。更に“悠也”と“美月”も無関係ではない点に言及する辺りに
メインだけでなく脇もしっかりラブストーリーが描ける 緋月 先生らしさが見て取れます。
“悠也”も“美月”も共に人生を歩むのは確定路線としても、示す覚悟が中々に重いのが
特徴で、そこに想いの深さが窺えるのと同時に、未だ持て余し気味なのが若気の至りかも。
今は給料の三か月分というのは幻想なので大丈夫ですけど彼なら余裕そうで羨ましい限り。