2022年4月にアニメ放送開始となる、虎走かける 先生が贈る本格ファンタジー。第4巻は
調査依頼を受け北部へ向かう“ロス”たちが思いがけない出会いとトラブルに遭遇します。
(イラスト:いわさきたかし 先生 一部キャラクター原案:しずまよしのり 先生)
【 http://lanove.kodansha.co.jp/books/2021/11/1.html 】
【 https://www.tbs.co.jp/anime/reimeiki/ 】
「禁書館」への道程でいざこざが発生したり、着いたと思えば“ウルラ”たちとの決闘に
臨んだり、と“セービル”の自己主張や仲間思いな様子が目を見張る中、その極めつけが
“フィアノス”の登場と“ロス”への異常なほどの求愛行動。この邪魔者扱いがすごい。
「理想の家族」を求めるがゆえに“ロス”を無理矢理に奪ってしまう者に対して躊躇なく
抗戦を選ぶ“セービル”も印象的でしたが、彼の行動を読んだ“アムニル”の選択もまた
中々のもの。あと“ルーデンス”もまだまだ驚かされる要素がありますのでお見逃しなく。
“ホルト”や“クドー”も“ゼロ”の魔法に手を伸ばせば届きそうな所まで成長を遂げた。
小鳥が巣立つのを見送るように“ロス”が導き手としての役割を終えておしまい・・・とは
いかないのが“セービル”らしいというか。興味深い愛の行方を見届けてみたいものです。
2021年11月09日
2021年11月08日
『六畳間の侵略者!? 39』
健速 先生が贈る人気シリーズ。通算41冊目は吉祥春風高校に留学生第二陣を迎え入れる
準備に追われる“孝太郎”たちに隠れて“灰色の騎士”が彼らの気になる点を探ります。
(イラスト:ポコ 先生)
【 https://firecross.jp/hjbunko/product/1409 】
代表スピーチを担当することになって戸惑いを隠せない“ナルファ”が“琴理”の指摘も
あって“孝太郎”を異性として意識することで更にあたふたする姿が見ていて微笑ましい。
「恋愛がピンとこない」という“琴理”の距離感も安心感を覚えますが先々どうなるやら。
“ナルファ”と“琴理”の仲睦まじい様子も観察対象とする“灰色の騎士”。彼が元いた
世界との違いを探る過程で“ナルファ”の存在が大きな意味を持つことを“孝太郎”らは
まだ知らない。“灰色の騎士”がアドバンテージをどう活かして圧倒しにかかるか見もの。
“クラン”のちょっとムッツリ感ある振舞い、“キリハ”のどさくさ紛れな憧れ実現には
こそばゆさを感じつつ。“ゆりか”らしさ溢れる戦法や“早苗お姉ちゃん”の奮闘ぶりに
目を見張りつつ。場をフォルトーゼに移して話はどう動くか、大台に乗る40巻を待ちます。
準備に追われる“孝太郎”たちに隠れて“灰色の騎士”が彼らの気になる点を探ります。
(イラスト:ポコ 先生)
【 https://firecross.jp/hjbunko/product/1409 】
代表スピーチを担当することになって戸惑いを隠せない“ナルファ”が“琴理”の指摘も
あって“孝太郎”を異性として意識することで更にあたふたする姿が見ていて微笑ましい。
「恋愛がピンとこない」という“琴理”の距離感も安心感を覚えますが先々どうなるやら。
“ナルファ”と“琴理”の仲睦まじい様子も観察対象とする“灰色の騎士”。彼が元いた
世界との違いを探る過程で“ナルファ”の存在が大きな意味を持つことを“孝太郎”らは
まだ知らない。“灰色の騎士”がアドバンテージをどう活かして圧倒しにかかるか見もの。
“クラン”のちょっとムッツリ感ある振舞い、“キリハ”のどさくさ紛れな憧れ実現には
こそばゆさを感じつつ。“ゆりか”らしさ溢れる戦法や“早苗お姉ちゃん”の奮闘ぶりに
目を見張りつつ。場をフォルトーゼに移して話はどう動くか、大台に乗る40巻を待ちます。
2021年11月05日
『迷探偵の条件 1』
「薬屋のひとりごと」の 日向夏 先生が「MF文庫J」に初登場。18歳までに運命の女性に
出会わないと死ぬ、という家に生まれた女難で超探偵体質の男子が送る非日常を描きます。
(イラスト:magako 先生)
【 https://mfbunkoj.jp/product/meitannteino/322106000741.html 】
17歳の誕生日を迎えた“陸”の姿に「もう17歳なんて……」と悲しみの涙を流す母親たち。
ヤンデレな女性を引き寄せる体質もあって彼が死へのカウントダウンを止める望みも薄く。
幼馴染の“ユキ”にスタンガンを貰った数日後、彼はある事件に巻き込まれてしまう──。
学校行事などに駆り出される「イベント補助委員」という“陸”の立ち位置。事件ごとに
登場する人物の名前を「あだ名」で印象づける読み手への配慮。短めに文章を区切りつつ
超探偵体質を活かした子気味良い話運び。ミステリへのハードルを下げる意識を感じます。
時には女難の体質すら活かして事件解決に臨む“陸”の強かさに見惚れながら、そもそも
「“ユキ”はどうなのよ?」という疑問にも一定の解を示してくれていてスリル感も上々。
何やら陰でうごめく悪意の兆しもあって引きも興味津々。続きが楽しみなシリーズ作です。
出会わないと死ぬ、という家に生まれた女難で超探偵体質の男子が送る非日常を描きます。
(イラスト:magako 先生)
【 https://mfbunkoj.jp/product/meitannteino/322106000741.html 】
17歳の誕生日を迎えた“陸”の姿に「もう17歳なんて……」と悲しみの涙を流す母親たち。
ヤンデレな女性を引き寄せる体質もあって彼が死へのカウントダウンを止める望みも薄く。
幼馴染の“ユキ”にスタンガンを貰った数日後、彼はある事件に巻き込まれてしまう──。
学校行事などに駆り出される「イベント補助委員」という“陸”の立ち位置。事件ごとに
登場する人物の名前を「あだ名」で印象づける読み手への配慮。短めに文章を区切りつつ
超探偵体質を活かした子気味良い話運び。ミステリへのハードルを下げる意識を感じます。
時には女難の体質すら活かして事件解決に臨む“陸”の強かさに見惚れながら、そもそも
「“ユキ”はどうなのよ?」という疑問にも一定の解を示してくれていてスリル感も上々。
何やら陰でうごめく悪意の兆しもあって引きも興味津々。続きが楽しみなシリーズ作です。
2021年11月04日
『ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編5』
衣笠彰梧 先生が贈る新たな学園黙示録。2年生編・第5巻は“茶柱”もかつてトラウマを
負うきっかけとなった特別試験を前に2年生の全クラスが悔いのない選択を求められます。
(イラスト:トモセシュンサク 先生)
【 https://mfbunkoj.jp/product/youzitsu/322106000746.html 】
「満場一致特別試験」にて試される「全員でAクラスとして卒業する」という各々の意思。
意見の不一致を前にして、クラスをどう纏めるか。“一之瀬”“龍園”“坂柳”の手腕に
色が出る内容で実に興味深い。残した禍根の大きさとしてはBクラスが一番危ないのかも。
そして“鈴音”もまた例外ではなく。文化祭の出し物を考えたり、“軽井沢”と“綾小路”
との交際がバレて賑わっていたのが?のように、緊迫感あふれる一進一退の論争へと転換。
“八神”に秘策を授けられた“櫛田”が牙をむく局面、手に汗握るとはまさにこのことで。
布石の数々を“櫛田”への切り札として対抗する“綾小路”。険悪になっていくクラスの
状況をそれでも冷静に見つめある結論を導く“鈴音”。“茶柱”のトラウマを払拭させる
ほどの結末に驚かされると共に、期待と不安の交錯するCクラスの行く末が気になります。
負うきっかけとなった特別試験を前に2年生の全クラスが悔いのない選択を求められます。
(イラスト:トモセシュンサク 先生)
【 https://mfbunkoj.jp/product/youzitsu/322106000746.html 】
「満場一致特別試験」にて試される「全員でAクラスとして卒業する」という各々の意思。
意見の不一致を前にして、クラスをどう纏めるか。“一之瀬”“龍園”“坂柳”の手腕に
色が出る内容で実に興味深い。残した禍根の大きさとしてはBクラスが一番危ないのかも。
そして“鈴音”もまた例外ではなく。文化祭の出し物を考えたり、“軽井沢”と“綾小路”
との交際がバレて賑わっていたのが?のように、緊迫感あふれる一進一退の論争へと転換。
“八神”に秘策を授けられた“櫛田”が牙をむく局面、手に汗握るとはまさにこのことで。
布石の数々を“櫛田”への切り札として対抗する“綾小路”。険悪になっていくクラスの
状況をそれでも冷静に見つめある結論を導く“鈴音”。“茶柱”のトラウマを払拭させる
ほどの結末に驚かされると共に、期待と不安の交錯するCクラスの行く末が気になります。
2021年11月03日
『キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦12』
細音啓 先生が贈る大人気王道ファンタジー。第12巻は始祖“ネビュリス”よりも質の悪い
存在になり果てた“イリーティア”に対して皆が何を思い、どう振る舞うかが問われます。
(イラスト:猫鍋蒼 先生)
【 https://fantasiabunko.jp/product/201705kimitoboku/322012001028.html 】
“ネビュリス”と“クロスウェル”の、世界騒然の姉弟喧嘩が繰り広げられようとする中、
悪い悪い魔女と己を嘯く“イリーティア”が八大使徒やゾア家の陰謀を圧倒していく展開。
彼女の宿願が星を終わりへ導くほどの可能性に手を届かせると誰が予想し得たでしょうか。
“イリーティア”に仕向けられた強敵を前に「天帝国だ」「ネビュリス皇庁だ」と矮小な
ことを言っている場合じゃなくなった者たちの共闘する姿にある種の未来を感じさせます。
彼女が具現化した「魔女と騎士の話」に“アリス”が意識せざるを得ない描写もポイント。
“キッシング”の意趣、ヒュドラ家の思惑なども気にしながら、災厄たる“イリーティア”
に対して“イスカ”たちは打ち勝つことができるのか。その先にあるのは共存か、破滅か。
鍵を握る「星の元凶」について、次巻で“ユンメルンゲン”から話を伺うとしましょう。
存在になり果てた“イリーティア”に対して皆が何を思い、どう振る舞うかが問われます。
(イラスト:猫鍋蒼 先生)
【 https://fantasiabunko.jp/product/201705kimitoboku/322012001028.html 】
“ネビュリス”と“クロスウェル”の、世界騒然の姉弟喧嘩が繰り広げられようとする中、
悪い悪い魔女と己を嘯く“イリーティア”が八大使徒やゾア家の陰謀を圧倒していく展開。
彼女の宿願が星を終わりへ導くほどの可能性に手を届かせると誰が予想し得たでしょうか。
“イリーティア”に仕向けられた強敵を前に「天帝国だ」「ネビュリス皇庁だ」と矮小な
ことを言っている場合じゃなくなった者たちの共闘する姿にある種の未来を感じさせます。
彼女が具現化した「魔女と騎士の話」に“アリス”が意識せざるを得ない描写もポイント。
“キッシング”の意趣、ヒュドラ家の思惑なども気にしながら、災厄たる“イリーティア”
に対して“イスカ”たちは打ち勝つことができるのか。その先にあるのは共存か、破滅か。
鍵を握る「星の元凶」について、次巻で“ユンメルンゲン”から話を伺うとしましょう。