雨森たきび 先生が贈る「負け確」ラブコメ。第2巻は“朝雲”という彼女がいるはずの
“綾野”にちらつく“焼塩”の影、その真意を探る顛末に“和彦”が首を突っ込みます。
(イラスト:いみぎむる 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094530414 】
なんだかんだあっても“八奈見”の相手をする“和彦”を見て“佳樹”も興味津々な中、
彼らが“綾野”と“焼塩”が休日に出かける姿を、それを尾行する彼の恋人“朝雲”を
偶然見かけてしまう所から始まる今巻。誤解を続ける“佳樹”の言動にまず苦笑いです。
“朝雲”の調査方法に不安というか畏怖を覚え、“綾野”の超鈍感ぶりに呆れ、そして
“焼塩”のうっかり発言に見ているこちらも恥ずかしさを感じずにはいられない転換点。
時に見届けて、時に寄り添って、時に背中を押してくれる“和彦”の何と有難いことか。
誰のせいでもなく、3人が共にどこか気まずい要素を持っていたがために導かれた結末。
“焼塩”が紆余曲折を経て彼にあの笑顔を見せられるようになったことが印象深いです。
そして懲りない性分の“八奈見”に“和彦”はどこまで面倒を見れるのか、要注目です。
2021年11月23日
2021年11月22日
『ただ制服を着てるだけ2』
神田暁一郎 先生が贈る、ニセモノJKとワケアリ社畜による同居ラブストーリー。第2巻は
“明莉”がJKビジネスに身を置かざるを得なかった背景と心に“広巳”が触れていきます。
(イラスト:40原 先生)
【 https://ga.sbcr.jp/product/9784815611781/ 】
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」日本国憲法第25条
において定められた生活水準の境界線上にいた“明莉”。頑張っても報われない、そんな
悲劇のヒロインにすらなれなかった彼女があの一言に救われるまでを綴る文章が印象的で。
JKビジネスに生活の基盤を、心の拠り所を求めるしかなかった“明莉”の過去を知っても
なお彼女のことを理解しようとする“広巳”の真摯で、紳士な振舞いには感嘆しかなくて。
逆にその過去をネタに彼女を貶めようとする“九条”が辿った結末には胸がすくばかりで。
“広巳”の家に転がり込んでは「彼女」として振舞い、彼への依存度を深める“明莉”。
そんな彼も“桜田”からの話を断りコンビニ店長であり続ける道を選ぶ、恩人への依存の
ような気概が窺えます。似た者同士な2人が選んだ選択肢、希望があると願いたい所です。
“明莉”がJKビジネスに身を置かざるを得なかった背景と心に“広巳”が触れていきます。
(イラスト:40原 先生)
【 https://ga.sbcr.jp/product/9784815611781/ 】
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」日本国憲法第25条
において定められた生活水準の境界線上にいた“明莉”。頑張っても報われない、そんな
悲劇のヒロインにすらなれなかった彼女があの一言に救われるまでを綴る文章が印象的で。
JKビジネスに生活の基盤を、心の拠り所を求めるしかなかった“明莉”の過去を知っても
なお彼女のことを理解しようとする“広巳”の真摯で、紳士な振舞いには感嘆しかなくて。
逆にその過去をネタに彼女を貶めようとする“九条”が辿った結末には胸がすくばかりで。
“広巳”の家に転がり込んでは「彼女」として振舞い、彼への依存度を深める“明莉”。
そんな彼も“桜田”からの話を断りコンビニ店長であり続ける道を選ぶ、恩人への依存の
ような気概が窺えます。似た者同士な2人が選んだ選択肢、希望があると願いたい所です。
2021年11月19日
『ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います3』
香坂マト 先生が贈る、かわいい受付嬢がボスと残業を駆逐する大人気シリーズ。第3巻は
臨時休暇を求めてとある研修に臨む“アリナ”のあずかり知らぬ所で陰謀が動き出します。
(イラスト:がおう 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/uketsukejo/322105000009.html 】
【 https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_AM05202336010000_68/ 】
忙しい現場を救う手立て。それは現場に適した要員を増やすことであり、決して業務改善
では根本的な解決には繋がらない。至極ごもっともな“アリナ”の願いもむなしく上長の
示した餌「特別休暇」を勝ち取るため「受付嬢合同研修」に望みをかける姿が実に切ない。
研修先でも“アリナ”の前に現れる“ジェイド”が、彼女へのアプローチを変える作戦に
出る顛末が微笑ましくて良いですね。なんだかんだ言って彼の作戦も功を奏して、脈あり
とも見えますので、まずはマイナスからゼロへ、そしてプラスに持っていてほしい所です。
暗躍を続けていた“黒衣の男”が正体を現し、「魔神核」とは何たるかを見せつける展開。
それを目にしてもブレない“アリナ”の力強い意思が潔くて惚れ惚れします。読み終えて
表紙を見返したときに受ける印象が変化することうけあい。更なる敵の狙いも要注目です。
臨時休暇を求めてとある研修に臨む“アリナ”のあずかり知らぬ所で陰謀が動き出します。
(イラスト:がおう 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/uketsukejo/322105000009.html 】
【 https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_AM05202336010000_68/ 】
忙しい現場を救う手立て。それは現場に適した要員を増やすことであり、決して業務改善
では根本的な解決には繋がらない。至極ごもっともな“アリナ”の願いもむなしく上長の
示した餌「特別休暇」を勝ち取るため「受付嬢合同研修」に望みをかける姿が実に切ない。
研修先でも“アリナ”の前に現れる“ジェイド”が、彼女へのアプローチを変える作戦に
出る顛末が微笑ましくて良いですね。なんだかんだ言って彼の作戦も功を奏して、脈あり
とも見えますので、まずはマイナスからゼロへ、そしてプラスに持っていてほしい所です。
暗躍を続けていた“黒衣の男”が正体を現し、「魔神核」とは何たるかを見せつける展開。
それを目にしてもブレない“アリナ”の力強い意思が潔くて惚れ惚れします。読み終えて
表紙を見返したときに受ける印象が変化することうけあい。更なる敵の狙いも要注目です。
2021年11月18日
『娘のままじゃ、お嫁さんになれない!』
シナリオライターとしてもご活躍の なかひろ 先生が「電撃文庫」に初登場。祖父の娘を
引き取ることになった高校教師が親と娘、先生と生徒の関係に悩む年の差ラブコメです。
(イラスト:涼香 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/322106001058.html 】
【 http://www7b.biglobe.ne.jp/~nakahiro/ 】
疎遠になっていた冒険家の祖父が急逝。おじいちゃん子であった“桜人”はその死を悼む
と共に祖父が引き取っていた、血縁関係も国籍もない孫娘“藍良”の処遇。彼女の本当の
家族を探し続けたはずの祖父の意思を継ぎ、彼は新たな家族になることを提案するが──。
祖父の影響でソロキャンプが趣味の“桜人”。そんな彼の不摂生ぶりが目に余る“藍良”。
一日の酒の摂取量すらしきりに管理する彼女の姿に「どうしてそこまで」と思う所ですが
クラスでも孤立しがちな彼女だからこそ抱く夢が背景にあると考えれば得心もいくワケで。
何かと気にかけてくる“桜人”の元カノ“祭里”に下心はあるのか。私人としての彼にも
興味津々な生徒“泉水”にウラはあるのか。彼に好意を抱く“和歌月”に勝機はあるのか。
“桜人”と“藍良”の関係だけで終わらなそうな人間関係が気になります。続刊希望です。
引き取ることになった高校教師が親と娘、先生と生徒の関係に悩む年の差ラブコメです。
(イラスト:涼香 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/322106001058.html 】
【 http://www7b.biglobe.ne.jp/~nakahiro/ 】
疎遠になっていた冒険家の祖父が急逝。おじいちゃん子であった“桜人”はその死を悼む
と共に祖父が引き取っていた、血縁関係も国籍もない孫娘“藍良”の処遇。彼女の本当の
家族を探し続けたはずの祖父の意思を継ぎ、彼は新たな家族になることを提案するが──。
祖父の影響でソロキャンプが趣味の“桜人”。そんな彼の不摂生ぶりが目に余る“藍良”。
一日の酒の摂取量すらしきりに管理する彼女の姿に「どうしてそこまで」と思う所ですが
クラスでも孤立しがちな彼女だからこそ抱く夢が背景にあると考えれば得心もいくワケで。
何かと気にかけてくる“桜人”の元カノ“祭里”に下心はあるのか。私人としての彼にも
興味津々な生徒“泉水”にウラはあるのか。彼に好意を抱く“和歌月”に勝機はあるのか。
“桜人”と“藍良”の関係だけで終わらなそうな人間関係が気になります。続刊希望です。
2021年11月17日
『こんな可愛い許嫁がいるのに、他の子が好きなの?』
ミサキナギ 先生が贈る新作はラブコメディ。恋人とのデートもままならない貧乏苦学生の
少年が突如あらわれた許嫁を名乗るセレブ美少女の登場で色々翻弄される顛末を描きます。
(イラスト:黒兎ゆう 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/322108000025.html 】
高校生となった“幸太”に対し、自分は許嫁だと突然現れた“クリス”。耳を疑う彼だが
「カジノ王と十年前に約束した」と今更言う父は貧乏ラーメン屋の再建に繋がると乗り気。
交際相手がいるぞ、と言う彼に“クリス”は婚約解消同盟を組んで応援してくれるが──。
“幸太”のカノジョである“氷雨”は中々に気難しい才媛で、なんで彼と交際しているか
不思議なところ。その理由は“クリス”の後押しもあって徐々に明らかとなっていくワケ
ですが、彼女に思いっきりウラがあることに彼が気づかず話が進んでいくのが面白い展開。
“幸太”も朧げな思い出、“氷雨”が見せていない過去、手練手管を弄する“クリス”が
常にリードして話を進めていくことで望み通りの結末に辿り着けるのか。その落とし所も
興味深く“幸太”はどの道を選ぶことになるのか気になります。続きに要注目の作品です。
少年が突如あらわれた許嫁を名乗るセレブ美少女の登場で色々翻弄される顛末を描きます。
(イラスト:黒兎ゆう 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/322108000025.html 】
高校生となった“幸太”に対し、自分は許嫁だと突然現れた“クリス”。耳を疑う彼だが
「カジノ王と十年前に約束した」と今更言う父は貧乏ラーメン屋の再建に繋がると乗り気。
交際相手がいるぞ、と言う彼に“クリス”は婚約解消同盟を組んで応援してくれるが──。
“幸太”のカノジョである“氷雨”は中々に気難しい才媛で、なんで彼と交際しているか
不思議なところ。その理由は“クリス”の後押しもあって徐々に明らかとなっていくワケ
ですが、彼女に思いっきりウラがあることに彼が気づかず話が進んでいくのが面白い展開。
“幸太”も朧げな思い出、“氷雨”が見せていない過去、手練手管を弄する“クリス”が
常にリードして話を進めていくことで望み通りの結末に辿り着けるのか。その落とし所も
興味深く“幸太”はどの道を選ぶことになるのか気になります。続きに要注目の作品です。