2021年09月02日

『また殺されてしまったのですね、探偵様』

てにをは 先生が贈る新作は、伝説の名探偵を父に持つ半人前の高校生探偵が殺されても
生き返る特異体質を活かし、数々の殺人事件、7人の大罪人に臨んでいくミステリーです。
(イラスト:りいちゅ 先生)

https://mfbunkoj.jp/product/tanteisama/322104000807.html


浮気調査のため、映画会社が用意した豪華客船に乗り込む“朔也”と助手の“リリテア”。
内偵を続ける中、首吊りの遺体を発見してしまった彼は後ろから犯人に喉元を刺され絶命。
その一時間後、蘇る彼を膝枕する彼女から呆れつつも愛のある例の言葉を掛けられる──。

殺された瞬間の情景を覚えている、という“朔也”の利点を活かし犯人を追及する展開は
小気味良く、中編3つで1冊に纏める構成の手助けにもなっているのでは、と感じました。
何だかんだ言いつつ彼に献身的な“リリテア”が見せる地の部分も可愛くてポイント高し。

名探偵としてどれだけ優秀かも掴み切れない父“断也”の生死。世界を騒がせた罪人たち
「最初の七人」の脱獄が示す凶事の予兆。“朔也”が遭遇する事件に何かとかかわる刑事
“漫呂木”や新人女優“ゆりう”との奇縁など、気になる要素も満載で続きが楽しみです。

posted by 秋野ソラ at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル