しめさば 先生が贈る新作は、中学時代に付き合っていた恋人と行き違いから別れた少年が
高校生になって偶然再会し、改めて好意を向けられることに苦悩する恋と対話の物語です。
(イラスト:しぐれうい 先生)
【 http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-631427-5 】
読書好きの“結弦”は、で幽霊部員の薫と一緒に読書部で本を読む時間を過ごすのが日課。
ある日、時季外れの転校生が過去に悔恨の念を残す“藍衣”であることを知り、再会する。
変わらず笑顔で「仲良くしてね」と言う彼女に、気後れする彼はどう接していくのか──。
“薫”から見ても明らかな“藍衣”が見せる“結弦”への好感度の高さ。その裏側にある
自由奔放に生きてきた彼女を嫌味なく受け入れてくれる彼への絶対的な信頼感のあらわれ。
彼女への想い、そして後悔が残る彼のうじうじする姿を見て怒気を示す“薫”が印象深い。
“結弦”が“藍衣”に対して抱いていた後ろめたい感情はそもそも何を起点としていたか。
そこに気が付かされてからの距離感の変化が時を戻し、新たな一歩を刻む流れが面映ゆい。
“薫”が提唱する宇宙の考え方も気になって各々の未来が知りたくなる光のラブコメです。