カミツキレイニー 先生が贈るダークファンタジー。第2巻はキャンパスフェローを離れ
落ち延びた北の国、そして氷の城に住むという雪の魔女に“ロロ”たちが活路を求めます。
(イラスト:LAM 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094530094 】
残された“ブラッセリー”たちに告げられる北の国の雪王“ホーリオ”からの厳しい言葉。
「雪の魔女」討伐隊の面々に抱かれる不信感。九使徒の一人“ココルコ”の容赦ない猛攻。
“ロロ”たちが描く思惑の甘さ、置かれた劣勢の厳しさが伝わり、もどかしさが募ります。
“テレサリサ”から教わった魔術師への対処法をもってしても苦戦を強いられる“ロロ”。
彼が共闘を狙う雪の魔女との交渉の中で示した気付きが、序章「灼熱の踊り子」の逸話を
フラッシュバックさせる構成。積もり積もった感情、積年の悲願がより印象深く映ります。
それにしても交渉事の一環としてまさか「サウナでととのう」話をされるとは驚きの一言。
逃走劇のそこかしこで先代の「黒犬」との対比を演出されたり、今回の顛末で思いがけず
依存関係に組み敷かれる“ロロ”の未来はどこへやら。次なる舞台の幕開けを待ちます。