『ストライク・ザ・ブラッド』の 三雲岳斗 先生が贈る新作は、日本人が大量虐殺された
世界で生き残った少年が、その始まりとなる龍にまつわる運命に導かれる顛末を描きます。
(イラスト:深遊 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/h_regalia/322003000187.html 】
日本を突如襲った隕石、魍獣と呼ばれる怪物たち、何故か結託した世界各国からの大侵攻。
今や廃墟と化した東京で、美術品の横流しで糊口をしのぐ“八尋”を訪れる双子の美術商。
魍獣を従える謎の統率者“クシナダ”という人物を回収してほしいと依頼された彼は──。
“八尋”にもたらされた不死者の異能。それに深く関わる妹の“珠依”、そして龍の存在。
“クシナダ”との邂逅が新たな謎、意外な真実、更に強敵とのバトルへと導いていく展開
には異能バトルものとしての熱量を感じます。ルビの振り方もいかにもな感じで良いです。
所々で差し込まれる配信者のシーンが今どきな演出で興味深く、“ジュリ”と“ロゼ”の
関わり合い方にも驚かされました。何より“八尋”が不死者であることに幾重もの意図が
重なる設定には感心するばかりで、順調な滑り出しを見せるシリーズの続きが楽しみです。
2021年07月05日
2021年07月02日
『育ちざかりの教え子がやけにエモい4』
鈴木大輔 先生が贈るエモ×尊みラブコメ。第4巻は“明日香”とヨリを戻すことを決めた
“達也”に対し“ひなた”が次々と爆弾発言、意味深長な行動を仕掛けていく最終巻です。
(イラスト:DSマイル 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094530087 】
芝居の修行として渡米を決意し、それすらも駆け引きの材料として突きつける“ひなた”。
実家での一席で母親に赤面させられつつも、あの爆弾発言にあっさり同意する“明日香”。
2人の板挟みにあってもなお懊悩する態度を見せるあたりは“達也”らしいと言うべきか。
そんな“達也”が意外な人物から想定外の勝負、そして賭けを求められて思うところあり。
その裏側で“ひなた”と“明日香”が「負けない」気持ちをぶつけ合っていることを知り。
“ひなた”とは何かを位置付けた彼は果たして冷静だったのか、それとも大人だったのか。
ドキュメンタリー映画を撮っていた“仙波”も中々の因縁をお持ちのようで面白い展開に。
迎えた「最終話」で冒頭の「金言」が効いてくるワケですけど、あとは仕上げを御覧じろ。
どこまでも振り回される“達也”に幸あることを願って、物語の完結を祝うものとします。
“達也”に対し“ひなた”が次々と爆弾発言、意味深長な行動を仕掛けていく最終巻です。
(イラスト:DSマイル 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094530087 】
芝居の修行として渡米を決意し、それすらも駆け引きの材料として突きつける“ひなた”。
実家での一席で母親に赤面させられつつも、あの爆弾発言にあっさり同意する“明日香”。
2人の板挟みにあってもなお懊悩する態度を見せるあたりは“達也”らしいと言うべきか。
そんな“達也”が意外な人物から想定外の勝負、そして賭けを求められて思うところあり。
その裏側で“ひなた”と“明日香”が「負けない」気持ちをぶつけ合っていることを知り。
“ひなた”とは何かを位置付けた彼は果たして冷静だったのか、それとも大人だったのか。
ドキュメンタリー映画を撮っていた“仙波”も中々の因縁をお持ちのようで面白い展開に。
迎えた「最終話」で冒頭の「金言」が効いてくるワケですけど、あとは仕上げを御覧じろ。
どこまでも振り回される“達也”に幸あることを願って、物語の完結を祝うものとします。
2021年07月01日
『ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編4.5』
衣笠彰梧 先生が贈る新たな学園黙示録。2年生編・第4.5巻は客船で過ごす特別な夏休み。
無人島試験の結果を受けて各学年での腹の探り合いが行われる、その一部始終を描きます。
(イラスト:トモセシュンサク 先生)
【 https://mfbunkoj.jp/product/youzitsu/322102001218.html 】
恋愛にいそしむのも、青春を謳歌するのもまた一興。その中で“綾小路”に仄かな想いを
寄せる者もあれば、要注意人物として警戒する者も増えてくる訳で。特に“南雲”が牙を
向け始めた、その一端として「あの涙」を流させたのは後に尾を引きそうで実に気掛かり。
思いがけず友だち作りに一定の成果を収めていることを実感する“綾小路”が、それでも
持ちつ持たれつの関係であることを望まざるを得ないのが“櫛田”。対する“鈴音”が
彼女との目測をまだ見誤っているのはクラスの結束に繋がるのか否か、見極めが難しい所。
Aクラスを目指すため重要となる要素すべてを見定めている“綾小路”が“恵”の恋心を
ステップアップさせることすら「その1つ」と見据えている節がある部分も見逃せません。
彼が学校に残り続ける意志を、“月城”が求めた握手の意味を考えつつ、次巻を待ちます。
無人島試験の結果を受けて各学年での腹の探り合いが行われる、その一部始終を描きます。
(イラスト:トモセシュンサク 先生)
【 https://mfbunkoj.jp/product/youzitsu/322102001218.html 】
恋愛にいそしむのも、青春を謳歌するのもまた一興。その中で“綾小路”に仄かな想いを
寄せる者もあれば、要注意人物として警戒する者も増えてくる訳で。特に“南雲”が牙を
向け始めた、その一端として「あの涙」を流させたのは後に尾を引きそうで実に気掛かり。
思いがけず友だち作りに一定の成果を収めていることを実感する“綾小路”が、それでも
持ちつ持たれつの関係であることを望まざるを得ないのが“櫛田”。対する“鈴音”が
彼女との目測をまだ見誤っているのはクラスの結束に繋がるのか否か、見極めが難しい所。
Aクラスを目指すため重要となる要素すべてを見定めている“綾小路”が“恵”の恋心を
ステップアップさせることすら「その1つ」と見据えている節がある部分も見逃せません。
彼が学校に残り続ける意志を、“月城”が求めた握手の意味を考えつつ、次巻を待ちます。