しめさば 先生が贈るサラリーマンと女子高生の日常ラブコメディ。第5巻は実家へ戻る
“沙優”に同行する“吉田”が、根深い問題を前にして彼女の将来について考え抜きます。
(イラスト:ぶーた 先生)
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「あなたなんて産むんじゃなかった」。“吉田”との共同生活を通じて歩み寄ることを
決めた“沙優”に母親が告げた一言。コップの水をぶちまけることなく冷静に、けれど
彼女のために熱く語る彼の姿に驚かされつつ、真摯で紳士な心根に胸が熱くなりました。
迫る別れの時。高校生活という人生に一度の期間、その六分の一以上を一緒に過ごした
思い出を忘れないように、と体の関係を持とうとする“沙優”の気持ちも分かりますし
子供には興味ないと突っぱねる“吉田”の心境も得心がいきます。最後まで見事な虚勢。
“沙優”のいない日常に、けれどもひげは剃り続ける新しい毎日に戻っていく“吉田”。
彼の行動を羨む“一颯”も望んでいた未来が遠くない時節に訪れるのは推して知るべし。
2人の物語を描き切った しめさば 先生を祝うと共に、次回作を楽しみに待つ次第です。