2021年06月23日

『ソードアート・オンライン プログレッシブ8』

アインクラッドを第一層から攻略する過程を描く、川原礫 先生によるもう一つの「SAO」。
第8巻はコルロイ家の不正を暴くため“キリト”たちが第七層で奔走する顛末を描きます。
(イラスト:abec 先生)
https://dengekibunko.jp/product/sao/322102000017.html


“アルゴ”が背伸びをしてもレバーに届かない場面で妹と同じ対応をしちゃう“キリト”。
彼の迂闊さと慌てふためく彼女との対比が、本編での日常を想起させて微笑ましく思う所。
“アスナ”ともドレスコードによるギャップを楽しんでいたようで羨ましい限りのお二人。

掟を利用して、“バーダン”から厩舎を緊急査察する一時的な権利を得た“ニルーニル”。
一気に事態好転か、と思いきやそれすらも彼の仕掛けた罠、思惑通りというのには驚きで。
カジノ、ボス戦、「ALS」や「DKB」といった様々な要素が対策に繋がる過程は流石の展開。

ボス戦の無茶振り感もさることながら、緊急とはいえアレをやらせてしまった“キリト”。
本編とのつながりは大丈夫なのか、と思わず心配してしまう結末。“キズメル”の悲願を
果たすための尾行作戦の行方。残された課題も引き続き描かれることを期待する次第です。

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2021年06月22日

『ホヅミ先生と茉莉くんと。 Day.2 コミカライズはポンコツ日和』

葉月文 先生が贈る、拗らせ作家×世話焼きJKの青春リライトラブコメ。第2巻は自著の
コミカライズ決定と共に想定外の悩みを抱えることになる“ホヅミ”の顛末を描きます。
(イラスト:DSマイル 先生)

https://dengekibunko.jp/product/hodumikun/322102000025.html


“双夜”の祝辞を聞いて、まるで我が事のように嬉し涙を流す“茉莉”が何とも健気で。
祝い事を踏まえて更に発破をかける“ウミ”にも彼女なりの気遣いが感じられて実に良い。
当の“ホヅミ”が合間合間で妄想に耽っていたりするのは神経が細いのか、図太いのか。

メディアミックスとは「作品が作者の手を離れることに対してどれだけ許容できるか」と
言われたりもするワケですが、今回コミカライズを担当する“ハレルヤ”が作品への愛が
あるだけに“POP☆コーン”と衝突することになるのは意外でもあり、複雑でもあり。

“ホヅミ”が掛けた七夕の願い事。それは“茉莉”が彼に懸ける期待そのものでもあって。
言質を取って、取られての先に皆の泣き腫らした顔を笑顔に変える彼の屁理屈はお見事。
共に居る毎日を、永遠ではない日常を、迎える夏はどう演出するか。興味深く見守ります。

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2021年06月21日

『幼なじみが絶対に負けないラブコメ8』

TVアニメが放映中となる、二丸修一 先生が贈る大人気ヒロインレース。第8巻は“黒羽”
“白草”“真理愛”と距離を置くと決めた“末晴”が「誠実」とは何かを考え続けます。
(イラスト:しぐれうい 先生)

https://dengekibunko.jp/product/osamake/322012000015.html
https://osamake.com/


3人から好意を抱かれていて、3人に惹かれている。けれども未だに選べない“末晴”。
3人と対等であるために置く距離。その裏側に潜む、愛想を尽かされたくない彼の心情。
“黒羽”との「おさかの」すら捨てて悩む彼の姿は振り出しに戻ったかのようでつらい。

“白草”たちも戸惑いを隠せない中、負けないため“黒羽”が講じた「3人同時に振る」
というドッキリ企画。伸るか反るかでの駆け引きもさることながら、実際やりきった感
たるや。“末晴”もある程度は吹っ切れた様子で何よりですが、微々たる進捗でもあり。

そんなヒロインレースの裏側で、“哲彦”が“マリン”との腐れ縁ぶりに翻弄されたり、
“玲菜”にそれとなくお節介を焼いてみたり、“阿部”に終始やられっぱなしだったり
する様子にもご注目。血気盛んな少年少女に水を差す大人たちの影も気になる局面です。

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2021年06月18日

『隣のクーデレラを甘やかしたら、ウチの合鍵を渡すことになった2』

雪仁 先生が贈る、クールな留学生と主夫系男子の甘々×異文化交流ラブコメ。第2巻は
いつしか気が置けない仲になったお隣さん“夏臣”との関係を“ユイ”が見つめ直します。
(イラスト:かがちさく 先生)

https://dengekibunko.jp/product/322101000093.html


結婚式場の手伝いをすることで見惚れる姿を互いに見ることができた“ユイ”と“夏臣”。
料理を一緒に作ったり、部屋の中でハプニングに遭遇したり、教室で隙を見せちゃったり。
“夏臣”と一緒に変わっていくことが出来ている“ユイ”の姿が垣間見れて実に感慨深い。

そんな変化の一つの区切りとなる衣替え。そこで「お揃いのブレスレット」を外すことを
拒んだ“ユイ”から“夏臣”との繋がりを大切にしたい心情がひしひしと伝わってきます。
自分に素直になるきっかけとなる“湊”とのやりとり、貰った言葉も注目しておきたい所。

そして迎える花火大会。こそばゆい場面を見せつけられて「ごちそうさま」感を味わう中、
来年もまた一緒に花火を見ようと約束する、その意味を噛みしめる“ユイ”と“夏臣”が
恋に落ちるのは何の違和感もなく。更に追い打ちをかける夏のイベント、目が離せません。

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2021年06月17日

『男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!) Flag 2. じゃあ、ほんとにアタシと付き合っちゃう?』

七菜なな 先生が贈る青春〈友情〉ラブコメディ。第2巻は“悠宇”と“日葵”が恋心を
認識し始めた所でフラワーアクセサリーの店を開く夢と改めて向き合う事態に直面します。
(イラスト:Parum 先生)

https://dengekibunko.jp/product/danjoru/322012000013.html


“真木島”にフォローされたとは言え“日葵”と張り合う様子を見せる“榎本”の前向き、
というかプラス思考に歯止めが掛からない言動がある意味、空恐ろしくもあり。それでも
運命共同体としての自負を持って“悠宇”と接する“日葵”の立ち位置は難しくもあり。

そんな中「you」=“悠宇”として身バレしたことから有名になる一方で、いらぬ文句を
受けたことで「自分は何のためにフラワーアクセサリーを作るのか」「好きな人を想う
美しい気持ち」の何たるかに気付く、その内容が意外ながらも彼らしくて驚かされます。

“日葵”に対する“雲雀”の指摘というか指導が相変わらず正鵠を射る内容で“悠宇”の
感情が実を結ぶことになる日もそう遠くはないのかな・・・などと予感させた場面で彼女の
過去の過ちを清算する時が先に到来しそう。“真木島”の謀も続きそうで先が楽しみです。

posted by 秋野ソラ at 01:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル