2021年05月31日

『神は遊戯に飢えている。2』

細音啓 先生が贈る、人類VS神々の至高のファンタジー頭脳戦。第2巻は“フェイ”たちが
ワールドゲームツアーの遠征に乗り出し、新たな敵との勝負、そして神の遊戯に臨みます。
(イラスト:智瀬といろ 先生)

https://mfbunkoj.jp/product/kami_to_game/322012001005.html


「俺のチームに来い!」と“フェイ”を勧誘したかと思えば親善試合で真っ向勝負を挑む
“ダークス”。似た者同士な2人が戦う結末を見届ける“ネル”の気概をどう汲み取るか。
やり方はどうあれ、その扱いも相手を気遣う点が見て取れて興味深いものを魅せてきます。

“フェイ”と“レーシェ”が組む、という鉄板を続けたら“パール”が育ってくれないと
配慮する所も見逃せません。“ミランダ”に焚きつけられた“レーシェ”に嫉妬されたり
思わず同情したくなる苦労人気質も見えておりますが引き続き頑張っていただきたいもの。

“マアトマ2世”と繰り広げる「太陽争奪リレー」では数で押してくる神に“フェイ”が
思わずドヤ顔するほど「狙い通り」の策を講じてくる話運びが爽快なのは言うまでもなく。
そう簡単に“ネル”を“フェイ”の仲間にさせない流れをどう崩すか、次巻も要注目です。

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2021年05月28日

『娘じゃなくて私が好きなの!?(5)』

望公太 先生が贈る年の差超純愛ラブコメ。第5巻は“狼森”の計画どおりに同棲生活を
始めた“巧”と“綾子”がどこまで近づいていいのか適切な距離感を模索していきます。
(イラスト:ぎうにう 先生)

https://dengekibunko.jp/product/mamasuki/322102000016.html


“綾子”に対するドッキリ成功、ということで“巧”を巻き込む“狼森”の手練の良さ。
しかもそれが、冒頭で“巧”とのいわくありげな過去を匂わせる“有紗”との縁を結ぶ
きっかけにもなるのですから脱帽の域です。年の差恋愛を支える無くてはならない存在。

“巧”の誠実、誠意ある言動に感心しながらも、物足りなさを感じてしまう“綾子”。
彼も好機とはいえここで一線を超えるのはどうか、と思いつつ内心は悶々とするワケで。
その微妙な機微に“有紗”がどう波を立てるのかを見届けたくなる、見事な誘導でした。

雨降って地固まる、ということで描かれる場面もより親密に、サービスシーンも濃いめに
なってきましたが、ここからどこまで「電撃文庫」というレーベルの限界を攻められるか。
心の準備が整った2人の行方を描く 望公太 先生の挑戦に期待しつつ、次巻を待ちます。

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2021年05月27日

『午後九時、ベランダ越しの女神先輩は僕だけのもの2』

岩田洋季 先生が贈るラブストーリー。第2巻は“旭”との秘密の交際をスタートさせた
“夏菜子”が平凡ではく、特別なお付き合いを模索すべく彼を「粉砕」しにかかります。
(イラスト:みわべさくら 先生)

https://dengekibunko.jp/product/322101000089.html


“つばき”からデートのお誘い。突然すぎる上に“夏菜子”からは「楽しんでおいで」と
笑顔で送り出される“旭”に驚きが連鎖。しかし、それを「神話」と例えるあたり彼との
関係を特別視する想いが伝わる一方、後を追う余裕の無さに面倒臭さを覚えてしまいます。

真剣に“旭”が好きだからこそ“黄昏”とはしっかりとけじめをつける“夏菜子”の姿は
一途そのもの。それを知った“旭”が自分を叱咤、鼓舞するあたりに男気を強く感じます。
彼女の期待に応えて、想像を超えていくために妄想を膨らませていく過程が実に興味深い。

“旭”を「粉砕」すると嘯く“夏菜子”の真意。こちらも急遽訪れた旅行の機会も踏まえ、
気付いた彼が詳らかにし、その答えを彼女が体を張って示す一連のやり取りが唯一無二で、
独創的で。時を重ね、より恋人らしくなる2人が羨ましく幸せを願わずにはいられません。

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2021年05月26日

『スパイ教室05 《愚人》のエルナ』

竹町 先生が贈る痛快スパイファンタジー。第5巻は全養成学校のトップ6人で編成される
チーム「鳳」と“クラウス”を賭けてチーム「灯」のメンバー機密文書奪取戦に臨みます。
(イラスト:トマリ 先生)

https://fantasiabunko.jp/product/202001spy/322003001191.html


チーム「鳳」の面々が示す能力の高さ、対する「灯」の力不足。それが彼女たちの劣等感
を改めて浮き彫りとする一方、“クラウス”によって育てられた矜持と意地を見せつける
鍵にも繋がる、奪取戦での一進一退の攻防がまた「やってくれたな!」という感じで見事。

そんな中、「鳳」のトップを務める“ヴィンド”が“エルナ”の不幸体質に関する秘密を
明らかにする場面において彼女が「愚人」と自ら名乗る覚悟まで見極められなかった所は
究極の問題児っぷりを見せつけられました。圧倒された、と言っても過言ではありません。

“クラウス”が教えられなかった「詐術」をどう導入するのか、その取り回しについても
絶妙でしたし、なぜ“ヴィンド”が彼をリーダーとして求めたのかも先を匂わせる何かが
感じられて興味津々、といった結末であの展開。更なる難局に彼らがどう挑むか注目です。

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2021年05月25日

『プロペラオペラ4』

犬村小六 先生が贈る恋と空戦のファンタジー。第4巻は“リオ”を失い気が沈む雰囲気を
隠し切れない“イザヤ”を励まし、兵員の士気を上げるべく“イザヤ”が一芝居打ちます。
(イラスト:雫綺一生 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094530070


“ミュウ”にも破廉恥スーツを着させたい。更に笑顔でダブルピースした写真が撮りたい。
そんな願いも聞き入れる“クロト”たちのバカ騒ぎっぷりに決戦前における最後の晩餐を
予感させますし、酒の力によって“イザヤ”が見せた失態には覚悟完了の兆しを感じます。

“クロト”が抱いた淡い期待、“源三郎”が託した遺志を一身に受け、歴史の傍観者たる
“速夫”が物語の鍵を握る重要人物へと押し上げられたことが感慨深い。甘い蜜のような
夢を捨て、己を叱咤し、仲間に誇れる自分でありたいとする彼の高潔さは賞賛に値します。

“カイル”に徹底抗戦するために不可欠な重要人物“ユーリ”も窮地が意外な形で好機を
掴む展開が熱く、期待を高めてきます。彼女にとっては災難でしかないので同情しますが。
お膳立てが整い、決戦の場となる大空はどんなドラマを見届けるか。最終巻で確かめます。

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2021年05月24日

『ひきこまり吸血姫の悶々5』

小林湖底 先生が贈るコミカルファンタジー。第5巻は教皇“スピカ”に目をつけられた
“コマリ”が“ヴィル”を奪われ、帝国も窮地に陥り、ついに覚悟を決める時を迎えます。
(イラスト:りいちゅ 先生)

https://ga.sbcr.jp/product/9784815609856/


図らずも“スピカ”に喧嘩を売った“コマリ”。詫びの印として差し出された“ヴィル”。
いなくなってから分かる、騒がしくも今ある自分に導いてくれたメイドの圧倒的な存在感。
それが教皇の言う愛なのかはさておき、啖呵を切る“コマリ”からは良い執着が窺えます。

“スピカ”による徹底的な「浄化作業」によって帝国も壊滅一歩手前まで追い込まれる中、
“コマリ”が烈核解放すれば何とかなる、という必勝パターンをも覆す敵との相対は脅威
そのもの。鍵となるのは“コマリ”と“ヴィル”、そして母親との絆ということで要注目。

帝国の魔核が影響しない世界、読み取れない“ヴィル”の過去、“コマリ”が持つ形見、
折れない“スピカ”の心、色々な要素や思惑が交錯する結果として「ひきこまり」という
言葉が更に大きな意味を持ち始めてきたことに興味津々の展開。次巻も期待できそうです。

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2021年05月21日

『豚のレバーは加熱しろ(4回目)』

逆井卓馬 先生が贈る異世界召喚ファンタジー。第4巻は豚となった主人公と“ジェス”が
「赤き願い星」を目指しハネムーン気取りで北へ向かう2人を衝撃の事実が待ち受けます。
(イラスト:遠坂あさぎ 先生)

https://dengekibunko.jp/product/butaliver/322102000022.html


“ジェス”が衣服を想像する魔法に嵌まっているのをいいことに、彼女の艶姿を堪能する
主人公の煩悩ぶりが羨ましい。エッチなお願いも受け入れる彼女の相思相愛ぶりも含めて。
「らぶこめ」を探求する彼女の熱量がそれぞれの章題にも表れているのもまた面白い所で。

ラブコメな雰囲気を堪能しつつ旅の最中で謎解きの数々に臨む主人公の言動は相変わらず
観察眼、洞察力に長けた部分を堪能させてくれる一方、“ジェス”が彼との繋がりを殊更
意識する言動が目に付く展開。その訳は“セレス”の一言が示してくれます。あんな姿で。

第五章から改めて始まる現状把握。明かされる事実に驚きを隠せない中、涙を流すほどに
恋焦がれる“ジェス”の姿が何とも痛ましい。平穏な時を取り戻すため、本当の二人旅を
実現させるため覚悟を決めた主人公たちの動向が気になる次巻、刊行が待ち遠しいです。

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2021年05月20日

『浮遊世界のエアロノーツ 飛空船乗りと風使いの少女』

『声なき魔女と星の塔』の 森日向 先生が贈る新作は、大地を失い浮遊島が生活の場となる
世界で飛行船の旅を続ける青年と少女が交流を通じ過去の謎を探っていくロードノベルです。
(イラスト:にもし 先生)

https://dengekibunko.jp/product/322102000015.html


心の働きが現実に影響を及ぼす力を持つ干渉者。“アリア”はその力を暴走させてしまい
両親に置き去りにされた過去を持つ。彼女の親探しに付き合う“泊人”は彼女にその力を
制御する方法を教えられたり、干渉者だった頃に色々あったようだが彼の旅の目的は──。


旅先の各島で困った人たちを助ける過程の巧妙さもさることながら、“アリア”の成長を
描くため、“泊人”の因縁に触れていくための描写へと繋げていく構成がお見事。互いに
信頼関係を築いていく様子、特に彼女の言動を見ていて微笑ましくなること受けあいです。

辿り着いた「願いと代償の島」で迫られる究極の選択。そこに仕組まれた「ある狙い」に
“アリア”はもちろんのこと“泊人”も覚悟を決める顛末がこれまた印象深い。消された
記憶にすら愛を感じる“アリア”の何と健気なことか。二人旅に幸あれと願うばかりです。

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2021年05月19日

『恋は双子で割り切れない』

幼い頃、隣に越してきた少年が初恋の人という双子の姉妹。距離を保ってきた3人の関係は
姉の告白を機に大きく変化していく。そんな三者三様の機微を 高村資本 先生が描きます。
(イラスト:あるみっく 先生)

https://dengekibunko.jp/product/futakire/322012000010.html


“純”が好きなのは妹の“那織”。焦りと引け目から“琉実”が彼と交際した一年間を棒に
振る所業は“麗良”に「救いようのないバカ」と言われても仕方のないこと。彼の気持ちを
確かめてもなお割り切れない心に姉として踏ん切りをつけようとする彼女の姿がいじらしい。

“那織”と付き合って、と懇願された“純”。確かに初恋の人は妹だったけど、あの一年で
姉を好きになった彼がしたたかなアプローチを受けてもなおその想いを捨てきれない言動を
見せるのも無理はなく。だからこそ部屋で告げられたあの一言には読み手としても驚きで。

“琉実”の妹役をおりる。全ては“那織”を含め、相手に対する想い込みから始まった物語、
あるいは仕切り直した物語と言えるかも知れません。彼女からあふれるサブカル知識を堪能
しつつ、部長に宣告された負けヒロインの印象を崩せるのか、先を見届けてみたいものです。

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2021年05月18日

『となりの彼女と夜ふかしごはん2 〜ツンドラ新入社員ちゃんは素直になりたい〜』

猿渡かざみ 先生が贈る深夜の食卓ラブコメ。第2巻は“文月”へ吹っ掛けられた無理難題
に対して“筆塚”が先輩社員として持てる能力や縁、すべてを活用して優勝を目指します。
(イラスト:クロがねや 先生)

https://dengekibunko.jp/product/yofukashi_gohan/322010000138.html


昇格試験で1位を獲る。“麻生”に焚きつけられて“文月”が応じた勝負を“筆塚”との
結婚を狙う“衣笠”からしたたかに利用されるあたり、彼の苦労人ぶりには思わず同情。
急接近してきた“文月”に焦りを感じる“朝日”の対抗心も羨ましいやらけしからんやら。

苦学生として過ごした過去。諦念に至るコトブキ入社。親友社員研修で交わしたあの約束。
正しさに迷い、酒に逃げようとする“文月”を一人じゃないと諭す“筆塚”の言葉の数々。
社会人でなくとも、懸命に前へ進もうと努める誰かに届く熱量があると信じて止みません。

“筆塚”が違和感を覚えたあの商品リスト、例の動画配信者が使う「へばまんず」の挨拶。
縁を大事にしようとする“筆塚”がもたらした一味違う優勝もまた良いものだと思います。
“朝日”と“文月”が繰り広げる勝負の行方も気になりますが、幕引きお疲れさまでした。

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2021年05月17日

『楽園ノイズ2』

杉井光 先生が贈る恋も音楽もノンストップの超純度青春ストーリー。第2巻はメンバーの
存続危機に纏わる騒動を経て、バンドそのものの存続意義を“真琴”たちに投げかけます。
(イラスト:春夏冬ゆう 先生)

https://dengekibunko.jp/product/paradise_noise/322011000006.html


“凜子”の親を説得するどころか、有無を言わせぬ自我を確立させるきっかけを与えたり。
“詩月”の拠り所となる場所を祖父から譲り受ける査定に向き合って見事合格してみたり。
“朱音”の拭えない孤独を許容してみせたり。“真琴”のたらしぶりに磨きがかかります。

4人でのバンド活動に行き詰まりを感じた“真琴”が、大物ミュージシャン“キョウコ”
からのプロデュースを受ける条件として「バンドを抜けろ」と宣告されてから自問自答を
繰り返す様子がもどかしく、だからこそ吹っ切れたあのライブは爽快感に溢れていました。

“真琴”たちの活動を“Misa男”として見届け続ける先生の、あの細い指が心もとなくも
確かな絆を感じる演出で印象深かった。それにしても“キョウコ”が気付いた“真琴”の
勘違い、まさに魔性の女装少年と言えるかと。彼らの更なるステージアップに注目です。

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2021年05月14日

『続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー(2)』

佐島勤 先生が贈る魔法科高校を卒業した“達也”たちのその後を描く新シリーズ第2巻。
オリジナルレリックを狙う過激派組織「FAIR」を巡って“達也”たちが対応にあたります。
(イラスト:石田可奈 先生)

https://dengekibunko.jp/product/mahouka/322010000141.html


“達也”の計らいで調査の傍ら“光宣”と“水波”がデートに興じる様子は微笑ましく、
だからこそ幸せな時間に邪魔を入れた奴らに容赦なく鉄槌を下す振舞いは納得がいきます。
この状況から“達也”が考える理想への道のりに難題も、敵も山積なことが見て取れます。

「FAIR」に唆される形で“達也”たちに喧嘩を売ることになる「進人類戦線」、その糸を
引く重鎮の存在には驚かされました。その騒乱の中で危機に陥った“真由美”に同情の念
すら覚えると共に、間一髪で彼女を救った“遠上”の活躍ぶりには功労賞を送りたいほど。

その“遠上”が「FEHR」の一員だと認識していることを明示することで“達也”の思いが
彼に、「FEHR」に、それだけでなく全世界に向けて発信されました。それでもなお崩せぬ
敵の害意、絡み合う思惑、晦ます「彼女」の身柄。“達也”がどう対処するか見ものです。

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2021年05月13日

『放課後の図書室でお淑やかな彼女の譲れないラブコメ2』

九曜 先生が贈る美人先輩同士のドメスティックラブコメ。第2巻は“紫苑”へ片思いする
“恭兵”に彼女と一緒にいる場面を見られた“静流”が災難に見舞われる顛末を描きます。
(イラスト:フライ 先生)

https://famitsubunko.jp/product/houkagonotosho/322011000054.html


姉弟であることを周囲に明かしたくない。そう告げる“静流”の本心に“紫苑”の考え方
との決定的な差異を感じます。「人として欠落している」と卑下する彼を「どう接すれば
相手が喜ぶか分かるなら恋愛に向いている」と喝破する“奏多”の一言になるほど納得で。

あっさりとバラした“紫苑”によって“恭兵”との関係に軋轢が生じるばかりか“泪華”
との良からぬ噂を流される“静流”。ここでも“泪華”との距離感をいま一度見直そうと
する彼を「正しいかどうかではなく、お前がどうしたいか」を問う“奏多”の指摘が鋭い。

「自分の感情に誠実であれ」という言葉を受けて自分なりの答えを出したはずの“静流”。
それでも彼と距離が近い、というか彼の理解者であるのは“紫苑”や“泪華”ではなく
“奏多”ではないかと感じる印象は拭えず。相思相愛になれるのは誰か、注視が続きます。

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2021年05月12日

『株では勝てる俺も、カワイイ女子高生には勝てない。』

砂義出雲 先生が贈る新作は、デイトレーダーとして成功した若き青年がタイムマシンを
作りたいという訳あり金欠少女を匿うところから始まる同居生活と機微の変化を描きます。
(イラスト:えーる 先生)

https://mfbunkoj.jp/product/kabudehakateru/322011000806.html


“理人”は商取引に熱が入るあまり、スケジュールをすっぽかして“多由”に指輪を渡し
損ねるほど人格に難があるデイトレーダー。自棄になって指輪を投げ捨てようとした公園
にて誰かに追われている少女を拾って家に上げると「自分は未来から来た」と言うが──。

「カネさえあれば大抵の問題は解決できる」という考えの持ち主“理人”の問題点は今の
“多由”との関係、そして昔話から窺える一方、それが“灯香”の抱える家庭の悩みに
カネが役に立つという因果。この時点で彼の彼女への情の移り具合が分かるというもので。

“灯香”に異常なほどの熱を入れる“寿々音”からの挑戦状とも言える“理人”への試験。
いつしかタイムマシンを作るより“理人”のことが気になるようになった“灯香”の変化。
結末は言わずもがな、ということで2人仲良く、幸せに同居生活が続くことを願うばかり。

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2021年05月11日

『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。14.5』

渡航 先生が贈る大人気ラブコメ。本編完結後に発売される第14巻はこれまで単行本に収録
されていなかったショートストーリーの他、書き下ろしを加えた珠玉の短編集となります。
(イラスト:ぽんかんG 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094530049


“小町”が「お義姉さん」候補をいろいろと模索していくやりとり。「if」な話が次々に
出てくる彼女の発想力、それを受け流したりノリツッコミしていく“八幡”の反応の数々、
見ていて微笑ましい。“彩加”が義姉になる未来、それはそれで興味深い所ではあります。

フェスでそれっぽい自己紹介をする“雪乃”、新体制となった「奉仕部」の展望に考えを
巡らせる中で“八幡”の理性を殺しにくる仕草を見せるところも含めて可愛らしさがもう
うなぎ登りで。一か月どころか、一年、十年、そしてその先へと続いてほしい関係です。

“いろは”と「い・ろ・は・す」を交えたエピソードも読むことができて実に良かった。
購入特典のSSなど、中々お目に掛かれないことも多いので、こうして読める機会を与えて
いただいて「ガガガ文庫」編集部に感謝です。新プロジェクトもあるようで要注目ですね。

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2021年05月10日

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか17』

大森藤ノ 先生が贈る、一端の冒険者である少年と矮小なる女神が織り成す眷族の物語。
第17巻は“ベル”を求める“フレイヤ”が禁を犯し、オラリオが彼女の箱庭と化します。
(イラスト:ヤスダスズヒト 先生)

https://ga.sbcr.jp/product/9784815609818/


“ベル”が「フレイヤ・ファミリア」の一員と認識するオラリオの人々。何度確かめても
覆らない絶望的な環境。「ヘスティア・ファミリア」である矜持が彼を堕する一歩手前で
踏みとどまらせる演出がつらい。しかし彼の更なる成長に繋がる重要な局面でもある訳で。

オラリオを彼女の思い通りとする強行に至った“フレイヤ”の心境を察した“ヘルメス”
ですら彼女の魅了の力には抗えず。それでも残した1枚の紙を託された“ヘスティア”が
それを活用するタイミングを見極めるまでの過程がまた痛々しくて、勝ち筋が見えなくて。

“シル”として演じる姿を否定する“フレイヤ”。“シル”の存在を否定しない“ベル”。
切り札を行使した“ヘスティア”によってリセットされた2人の関係、この顛末が熱くて。
そしてこの熱量を抑えることなく世界を巻き込む闘争へ続いていく次巻も目が離せません。

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2021年05月07日

『薬屋のひとりごと 11』

ドラマCD付き限定特装版が同時発売となる、日向夏 先生の大人気ミステリー。第11巻は
蝗害による西都の騒乱を治めようと腐心する“壬氏”たちが奸計に巻き込まれていきます。
(イラスト:しのとうこ 先生)

https://herobunko.com/books/hero14/12918/


“羅半兄”が生き残っていて何より。その上、手紙の謎に気付くなど有能な点も見られて
色々と手放せない存在になりつつあるのも見逃せません。都では価値のない石炭が西都に
おいてどう扱われているか触れつつ“玉鶯”の野望が絡んでくる話の組み立て方が絶妙で。

“壬氏”の功績を笠に着て胡坐をかくだけかと思えば、とことん利用しにかかる“玉鶯”。
終始、彼の後手に回る“壬氏”が挽回する機会は訪れるのか。もどかしさを覚えながら
読み進めていったら「あの事件」が発生し、犯行に及んだのが「彼」という驚きの展開に。

ここで蘇る「序話」の逸話。家族に託された願い。風になった男の宿命。引き止める空耳。
貧乏くじを引いたのは“壬氏”なのか、あるいは。今回、一息つく形となった“猫猫”を
巡る恋模様と“壬氏”の行く末、都の動向については次巻以降に期待したいと思います。

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2021年05月06日

『わたし以外とのラブコメは許さないんだからね(3)』

羽場楽人 先生が贈る、告白で幕が開くラブコメ戦線。第3巻は“ヨルカ”の姉と“希墨”
の間に思わぬ因縁があることが分かることから始まる、想定外の修羅場を描いていきます。
(イラスト:イコモチ 先生)

https://dengekibunko.jp/product/watalove/322012000005.html


永聖合格の立役者、“希墨”の塾講師を務め鬼指導で恐れられた“アリア”が“ヨルカ”
の姉で、当時のみすぼらしい姿からは打って変わって美人の装いについドキッとするのも
無理はなく。嫉妬するかと思えば“ヨルカ”が姉にべったりのシスコンだというから驚き。

“希墨”とのキスまであと一歩、という所で“アリア”の邪魔が入ってヤキモキする中、
“神崎”先生の見合話が舞い込んでくるわ、姉が介入して彼が代理彼氏に仕立てられるわ
で“ヨルカ”も悩ましい展開。先生も満更ではない様子なのが波乱を呼びそうで興味深い。

見合話の真相と思いがけない解決方法、そこに込められた姉の妹に対する願いと意地悪さ。
姉妹喧嘩を通じて憧れの存在である姉とその想い人と真正面から向き合う妹のひたむきさ。
色々と丸く収まって何よりな展開から話をどう繋げるか、羽場 先生のお手並み拝見です。

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2021年05月05日

『クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。2』

YouTube漫画として展開されている同シリーズを、脚本を務める 天乃聖樹 先生が小説化。
第2巻は“才人”が好きと言う“陽鞠”に対して、配偶者たる“朱音”が心を迷わせます。
(イラスト:成海七海 先生 キャラクター原案・漫画:もすこんぶ 先生)

https://mfbunkoj.jp/product/daikirai_kekkon/322011000811.html
https://www.youtube.com/playlist?list=PLDZGuoo5oaHI21s79cvNeqyVXvY8ZZuA6


“才人”に対して心を許す油断っぷりが見え隠れする“朱音”。しかし憎まれ口を叩く
彼女からは好感の芽を感じられない彼が距離を置き続けるのも無理はなく。歪な2人の
関係を察して色々とけしかけていく“糸青”が話を動かす救世主のように感じました。

“朱音”が立ち位置の定まらない中、“才人”への好感ぶりが丸見えの“陽鞠”に対し
後押しする役割を担ってしまう矛盾っぷり。そこに“陽鞠”の空回りっぷりも相まって
コメディ色が強く感じられます。彼と“陽鞠”の距離感が縮まっていく流れがポイント。

いよいよ“才人”と“陽鞠”でデートの時きたる、という段階で“朱音”が下した決断。
それを見越した彼の対応、更に“陽鞠”の反応。2人が本当の配偶者となる日も近いと
思いつつ、なったら執着が深くなりそうで怖いもの見たさ感もあり、要注視の構えです。

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2021年05月04日

『ぼくたちのリメイク Ver.β 3』

木緒なち 先生が贈る大人気シリーズのスピンオフ。第3巻は新たに場を移しゲーム開発に
乗り出す“恭也”たちと、追い打ちをかけてくる“茉平”との駆け引きの行方を描きます。
(イラスト:えれっと 先生)

https://mfbunkoj.jp/product/bokutachi-remake/322012001002.html


運と縁に恵まれて“茉平”に何とか一矢報いた“恭也”。しかし、いつ足元を掬われるか
分からない緊張感が続く展開からは妙に現実味を感じてしまいおちおち気が抜けません。
そんな中、両手に花の状況に巻き込まれる“恭也”が羨ましいやら、けしからんやらで。

謎多き言動を見せる“伊知川”との因縁も交えた“茉平”の「ゲーム」に対する憎しみ。
復讐するかの如き感情の深さに再び追い詰められていく“恭也”たちには目を背けたく
なるほどの決着ではあるものの、それでも希望を感じる各々の主張には感服するばかり。

プラチナ世代の3人との関わり方や、“河瀬川”への誠意の示し方。そしてモノづくりに
対する姿勢など、スピンオフだからこそ描ける場面の数々に考えされられながらも楽しく
拝読した次第。この結末を踏まえて本編ではどう話を動かしていくのか注目していきます。

posted by 秋野ソラ at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル