2021年03月25日

『後宮妃の管理人 四 〜寵臣夫婦は立ち向かう〜』

しきみ彰 先生が贈る後宮物語。第4巻は後宮で発生した毒殺未遂事件の犯人が“麗月”で
さらに皇帝の娘だという噂が流れて、“優蘭”たちだけでなく珀家全体が窮地に陥ります。
(イラスト:Izumi 先生)

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https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_FL00201451010000_68/


新しい職場に移り健美省の仕事にも一層身が入る“優蘭”。そんな彼女の心情に水を差す
“蔡”の嫌味から始まる今巻。毒殺騒動に揺らぐ健美省の面目、過去の大量毒殺事件との
因果関係、けれど迫る年末会議の準備、と“皓月”と共に彼女は気が休まらない状況下に。

最悪でも自分が犠牲になれば妻の立場も守れて丸く収まると考えて一人突っ走る“皓月”。
最善の策を模索していたのに自分を救おうとしない彼に対し妻として声を荒げる“優蘭”。
互いを気遣うからこそすれ違う2人の心をフォローした彼の母“璃美”の言動が印象深い。

とは言え“優蘭”も大事な局面で四夫人を頼らないあたり似た者夫婦なのかも知れません。
年末会議「紫金会」で洗いざらいの証拠を突きつけていく寵臣夫婦の逆転劇がまさに爽快。
絆をさらに強くする2人の姿に心温まる間もなく突きつけられるあの一言、気になります。

posted by 秋野ソラ at 23:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル