裕時悠示 先生が贈る甘修羅らぶ×らぶコメディ。第16巻は“真涼”不在が続き「自演乙」
メンバーの絆も揺らぐ中、“カオル”の本心に触れる“鋭太”が大事な決心に迫られます。
(イラスト:るろお 先生)
【 https://ga.sbcr.jp/product/9784815607555/ 】
“カオル”と“カオリ”の関係がようやく見えたところで感じるのは、この設定を見事に
練り込んで“鋭太”と向き合わせ続けさせたものだ、という点。捻じれた強い想いに対し
“鋭太”がしっかり応えた場面は彼を彼たらしめる一面をまざまざと見せつけてくれます。
そんな“カオル”の仕向けた策に乗る形で囚われの身となった“真涼”の真意を知るべく
“鋭太”が選んだ道。それが奇しくも原点回帰とも言えるもので感慨深く、それを受けて
再び結束を強める“千和”たちもまた彼を好きでいる理由を思い出したようで何よりです。
取り戻した真の姿に嬉びを覚え、親友の苦しみに涙し、共犯者の父親が示す横暴さに怒り、
再会を何よりも楽しみにしていた“真涼”から冷淡に向けて“鋭太”へ告げられる真実。
彼がよみがえらせた存在は悪魔か、それとも──。完結に向けて目が離せない展開です。