2021年03月03日

『幼なじみが絶対に負けないラブコメ6』

コミックス第2巻、ドラマCD付き特装版が同時刊行となる、二丸修一 先生が贈る大人気
ヒロインレース。第6巻は「群青同盟」に現役最強アイドルという刺客が送り込まれます。
(イラスト:しぐれうい 先生)

https://dengekibunko.jp/product/osamake/322007000098.html


次なる一手として、名のある演劇サークルで代役を務める「群青同盟」。そこに一枚噛む
“真理愛”が見せる強かさとは裏腹に、カネの無心に現れる両親に畏縮する脆さ。彼女を
救いたいと尽力する“末晴”の気概もさることながら、周囲が彼をどう評価するかが見所。

演劇での役者勝負に“雛菊”を送り込む“瞬”の真意。それを図りきれず受けた“哲彦”
には粋がっているだけで力不足な印象が拭えません。今回の件における“黒羽”の評価は
相変わらず目を見張るものがあるのですけど。その分、“末晴”はやりきってくれました。

「日本から世界を制するようなスターを輩出したい」という“瞬”の狂気じみたこだわり。
その想いを一身に受け、憧れてきた“末晴”の演技を目の当たりにした“雛菊”がいつか
彼を踏み台にして更なる高みを目指せるか。気になる存在の登場に目が離せない展開です。

posted by 秋野ソラ at 00:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2021年03月02日

『ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編4』

衣笠彰梧 先生が贈る新たな学園黙示録。2年生編・第4巻は最終局面を迎える無人島での
サバイバル試験で“綾小路”を助ける者、見守る者、害する者、様々な思いが錯綜します。
(イラスト:トモセシュンサク 先生)

https://mfbunkoj.jp/product/youzitsu/322010000012.html


ホワイトルームの関係者であることを“綾小路”に開示した“天沢”が彼に執着する様は
まるで品定めに興じる強者の如く。それでいて、横槍を入れるお邪魔虫には容赦なく力を
振るう傲慢ぶりも見せるあたり、まだまだ彼との距離感が掴めない興味と脅威が残ります。

品定めと言えば“南雲”との腹の探り合いも、彼に“綾小路”を認めさせる絶妙な応酬を
魅せてくれました。“綾小路”に包囲網を展開する一年生チームも一枚岩ではない弱さを
露呈しましたし、彼もまた一人ではない戦い方で仲間の強さも顕示してくれたのが爽快で。

反則してでも“月城”が“綾小路”との直接対決を望むその真意、結末もさることながら
思いがけない共闘や、試験の行方、更には「彼女」のアオハルいっぱいな失言っぷりと
見どころ満載で、先が気になる要素ばかり。次巻も楽しみなのは言うまでもありません。

posted by 秋野ソラ at 01:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2021年03月01日

『たとえば俺が、チャンピオンから王女のヒモにジョブチェンジしたとして。3』

藍藤唯 先生が贈る人生逆転ファンタジー。第3巻は“ライラック”に持ち上がる婚約話に
端を発した「職業」に纏わる逸話が“フウタ”に昔の因縁と向き合う機会をもたらします。
(イラスト:霜降 先生(Laplacian))

https://fantasiabunko.jp/product/202008orechamp/322011000828.html
https://ncode.syosetu.com/n1393fy/


婚約相手“バリアリーフ”皇子が見せるチャラチャラした言動に困惑する“ライラック”。
彼女が複雑な印象を抱くのも、“フウタ”が婚約に示した反応に失望するのも無理はなく。
そんな彼が彼女の本質を見抜き「素直になれよ」と言った場面に芯が通った心を感じます。

面倒事に巻き込まれそうだから、と“ルリ”の身を案じ“フウタ”に預ける“ウィンド”。
“コローナ”と戯れる姿が微笑ましい一方で“ルリ”が背負う運命の重さに驚きを隠せず。
偽名を名乗り助けに入る“バリアリーフ”が印象的で、思い返せば「なるほど」感が強い。

今回、変な名前を付けられたりと不憫な扱いを受ける“ベアトリクス”が話のもう一つの
軸を担っていたように思います。叩く憎まれ口の裏に愛情すら感じました。コロッセオを
王都で、との想いに“フウタ”はどう応えるか。次巻をちゃんと出して魅せてほしいです。

posted by 秋野ソラ at 00:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル