割内タリサ 先生が贈る異世界迷宮ファンタジー。 第15巻は「素直」な“ディア”たちを
前に“ラスティアラ”が起死回生の一手を打ち、“カナミ”が自身の過去と向き合います。
(イラスト/鵜飼沙樹 先生)
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「みんな一緒」になる夢を今こそ叶える時、と見定めた“ラスティアラ”の覚悟がすごい。
その想いの強さは“スノウ”の恨み言や“ディア”の悔恨を、その身でもって受け止めた
あの姿を見れば一目瞭然。禍を転じて福と為す、な展開に思わず心の中で拍手喝采でした。
対して“ライナー”ですら認めた“ラスティアラ”の狙いを信じきれなかった“カナミ”。
“ラグネ”の後押しもあって“ノスフィー”との因縁に、そして自身が「最低な男」だと
向き合うため「過去視」の魔法すら使った点は評価が高いです。それでも最低なんですが。
更に「未来視」の魔法すら持ち出して“ノスフィー”を救うべく最善の道を模索し続ける
“カナミ”と“ラスティアラ”。運命の対峙、ハラハラするその行方は想像の枠を超えて
疑問符いっぱいな結末を迎えます。それでも“過波”の物語として進む次巻に要注視です。